☆ ページ6
．北斗
涼太「うーん、俺からは何とも言えないけど、ふっかと照に聞いてみる？」
北斗「え、いいの？」
涼太「うん、いいでしょ。」
そ、っか。涼太くんはあのことは知らないんだ。
俺と、ジェシーと…アイツだけなのか。
涼太「聞いてみる？」
北斗「う、うん。」
……怖いな……
なんて、言われるんだろう…
涼太「ふっか、照。ちょっといい？」
辰哉「ん？昼ごはんの話？」
照「え？何それ。」
辰哉「いや、わかんないけど。昼ごはんの話かと思って。」
照「何で？(笑)」
辰哉「涼太と北斗が話してたから(笑)」
照「それだけとは限んねぇだろ(笑)」
……この雰囲気、壊したくない…。
辰哉「んで？どうしたの、改まって。」
俺の隣に涼太くん。
俺の前にふっかさん。その隣に照くん。
……これ、言ってもいいのかな…？
チラッと隣の涼太くんを見る。
涼太「大丈夫。ね？」
北斗「…うん。」
ふぅ…
大丈夫…大丈夫…
北斗「あ、あの…」
辰哉「ん？」
北斗「…ここで、働きたいって言ってる人がいるんですけど…、」
辰哉「ここで？」
ふっかさんの目が……変わった。
照「ふっか…。」
辰哉「あぁ、ごめん。」
照「北斗、詳しく聞かしてくれる？」
北斗「…はい。」
大丈夫…ジェシーは良い奴だから…
北斗「…ジェシーって言うんです。」
照「名前？」
北斗「はい。俺と…友達？なんですけど、」
『友達』って言っていいのかわかんなかった。
でも、他に説明の仕様がないから。
辰哉「北斗。」
北斗「…はい。」
辰哉「ジェシー、くん？はさ、」
北斗「はい。」
辰哉「…ここがどういう場所なのか分かってる？」
北斗「…はい。」
辰哉「本当に？ここは遊び場じゃないんだよ？仕事であり、家族でもあるんだよ？」
北斗「…分かってます。」
涼太「…北斗。」
北斗「…うん、」
…わかってる。
ふっかさんの言いたい事も。
涼太くんのことも。
だけど…、
俺自身が…、理解出来てないから…
照「そのジェシーくんはさ、どんな仕事してたの？」
北斗「…そ、れはわかんないですけど、」
辰哉「何の仕事してたかわからない人呼べないよ？ここに来たらもう、家族になるんだから。」
北斗「…はい。」
家族……
涼太「…北斗、言わなきゃ誤解されたままだよ。」
いわふか「なに？」
北斗「……じぇ、しーは、俺と同じ…施設で育ちました…。」
…怖い
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作者名：叶夢 | 作成日時：2021年3月30日 2時
