窓際1番前の席の彼 (ページ7)

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練習ページ7

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スンチョルくんから予想外の応援の声を頂き、ますます頑張らなくては……と思うようになった

本番ダンスミスったらどうしよう、声裏返ったらどうしよう……

そう思っていたのがわかったのかハナはドヤ顔で

「練習あるのみ、だね！」

と数学の先生の真似をしてきた。いつもならウザって思うけど

今回ばかりは正論だ。頑張るしかない。毎日昼夜問わず練習に没頭した

何かに一生懸命に取り組んでると、時間は一瞬で過ぎ去ってしまうもので

あっという間に文化祭の前日になってしまった

私達はクラスの模擬店の準備に、ダンスの最後の仕上げにと大忙しで結果帰る頃には日もとっぷりと暮れていた

明日は人前に出るからせめてもの抗いで早く寝ときたくて

ハナとバイバイしてから早足で歩いていた

私の家は駅と某大型ショッピングモールの間にある為

私と逆走するように駅に向かう高校生と沢山すれ違った

前夜祭なのかもうメイクも髪もバチバチの子達もいれば

明日の朝に全てをかける為の大量買いの後の子達もいた

でも一際人数が多い男の子の集団が向こう側に見えた

このような集団とすれ違う時謎に緊張して目線を合わせないようにするのだが

聞きなれた声がした

「ハハハ！スンチョルパボ〜」

ジョンハンくんだ

つい顔を上げてしまったら、丁度目が合ってしまった

やっべと思って逸らそうとした途端スンチョルくんが気づいたのか

「Aじゃん！」

その一声であの大集団全員がこっちを見るひぇぇ……

「お前ら怖がってんだろ」

とか言ってジョンハンくんが何故か守ってくれた……とか言ったら自惚れよね今の嘘です

「Aって家この変なの？」

「そうだよ〜皆はイ○ン言ってたの？」

「前夜祭してた！」

ニカッと笑うとはまさにこの表情のことを言うのか……とか思いながらいいな〜と返事をする

「あ、ジョンハナ、Aのこと応援してやれよ」

「えっいいよいいよ！」

私がブンブン首を振っても見えてないのか見てないふりなのか

スンチョルくんはジョンハンくんを私の前に押し出す

「え〜と……明日スンチョル達と見に行くから、その、頑張ってね？」

ぶわぁぁあっと顔に熱が集まるのがわかる

今の顔私絶対ヤバい、ヤバい……

「ヤバい……じゃない、ありがとう……！！！」

90度腰を曲げて全力で感謝を示すと、ジョンハンくんも笑ってくれていた

みんなと別れてから家までの間鼻歌を歌いながらさっきまでの出来事を振り返りニヤつくのであった
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