窓際1番前の席の彼 (ページ4)

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ついうっかりページ4

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ハナに言われてから私は毎日フィールスペシャルの練習をしていた

もうカナルビ動画見なくても歌えるようになったんだよ！

何回も聞きすぎてつい体育の待ち時間にも口ずさんでしまっていた

「Aって歌上手いんだね」

後ろから急に声をかけられてビックリして振り返る

「ご、ごめん！驚かすつもりじゃなかったんだけど……」

バツが悪そうに頭をかくのは隣の席のスンチョルくんだった

「私今声出てた……！？」

スンチョルくんは何言ってるんだ？という顔をしながら頷く

全然歌ってるつもり無かった……気をつけなきゃ

「ハナ達の話聞こえたんだけど、文化祭で歌うんでしょ？」

「お恥ずかしながら……」

「いやいや、どこに出しても恥ずかしくない歌声だよ！まじで！自信持って！」

すぐに何言ってんだ俺…… と顔を隠すスンチョルくん

本心から言ってくれてるのが伝わってきて自然と笑顔になってしまう

「ありがとう……そう言ってもらえて嬉しいよ！
恥ずかしいし無理って思ってたけど、頑張るね！」

「おう！」

タイミングよく先生が集合の笛を鳴らしたのでお互い自分の列まで走って戻った

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今日は1時間目から先生が体調不良で欠勤したため自習になった

教室はワイワイガヤガヤしていて、ジョンハンくんも席を移動している

丁度見えないんだよな〜……大人しく勉強するか

机を漁っていると隣の席のスンチョルくんが声をかけてくる

「俺昨日ついジョンハンにAが歌うまいって話しちゃってさ」

途端に私は手に持っていた教科書等をぶちまけてしまう

急いで拾い直して、再度話を聞く

「な、なんかゴメン……」

「いやいいの、続けて」

「うん……ジョンハンにAが歌うまいって話したらさ、めっちゃ聴きたいって食いついてきてさ」

もうこの時点で私の頭の中はTHE ENDで埋め尽くされていた

「有志の時間何時頃かわかる？」

「……ハナに聞かなきゃわかんないかも」

「…………おこってる？」

スンチョルくんが申し訳なさそうに顔を覗き込んでくる

「怒ってないよ！！ただハードル上げやがって……とは思ってる」

それ怒ってるじゃん！とケラケラ笑うスンチョルくんと

ジョンハンくんが聴きに来るかもしれないということで頭がいっぱいになるAだった
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