目が覚めたら水の中でした 5【文豪ストレイドッグス】

247話 ページ50

「自分でも判ってるンだろう？」


「はい…………でも中々止められないんですよ」





申告したら眉間に皺寄せて腰に手を当てて、何度目か判らない溜め息を吐かれた


あと後ろから「ダメ人間だ……」という呟きが聴こえた



東西のへたれのハモりという特典付きだ





「……酒はまァ大目に見る。だけど、煙草は頂けないねェ。口が寂しいなら飴を舐めるか、太宰に如何にかして貰いな」


「あァ〜、詰り云えば禁煙しろと？」


「此の話を聞いてそれ以外にどんな意味があるんだい…」






あと含まれた意味はもう一つある


さっさと太宰さんとくっ付けという意味だ




太宰に如何にかして貰え……

さらっと凄い事を云うものだ






「話は其れだけだよ。ホラ、飴」


「……有難う、御座います」


「さァ仕事頑張ンな！」


「はーい」





ニカッと格好良い笑顔で背中を叩かれた

やる気注入って事かな



やる気を受け取り、自分の席に着いて、貰った飴を舐めて仕事に取り掛かる



隣の席は太宰さんの為、クスクスと笑い声が聞こえる



元凶が笑うなよ




其の時にそっとナオミさんが珈琲を置いてくれた





「有難う御座います」


「ふふ、頑張って下さい」





癒しだね



貰った珈琲に手を伸ばして一口飲む



別に口の中に飴が入ってても気にしない人なんだよね私





私の動作の一連を何時もの如く仕事せずに太宰さんが頬杖をついて眺めていた


まぁ気にする事ではないから仕事を続ける





「……ねぇA？」


「何ですか」


「好きだよ」


「私もです」


「じゃあ付き合わない？」


「良いですよ」


「詰り私達……」


「恋人成立」


「「いぇーい」」





一旦手を止めて太宰さんとハイタッチをする





「「おいおいおい！？」」





だなんて時に乱歩さん、宮沢さん、社長、を除く男性陣が凄い勢いで此方に来た




女性陣？


ニヤニヤしてるけど何か





「おい、今のは告白と捉えて良いのか！？」


「国木田君、逆にそれ以外何だと云うの？」


「軽すぎますよ二人共！」


「告白の形は人それぞれじゃないですか」


「そうだけどね！？」





だったら良いじゃないか



それに、今一番状況判断が遅れているのは





「本当だよね、A？」


「はい、勿論」





太宰さんだったりする





「不安なら何度でも云いますよ。貴方が好きだと」


「……Aって男前だよね」


「ふふふっ、こんな私は嫌いですか？」


「……好きです」

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