239話 ページ42
如何しよう
「うっ、ふっ………」
「っ………」
二人が全然泣き止まない
太宰さんと乱歩さんは近くに居てくれるけど見てるだけだし
他の人は普通に仕事に戻った
詰り私は此の状況になってしまった責任を押し付けられて見捨てられた
「泣き止んで下さいよ〜……」
如何すれば良いんだよ
私の肩は濡れるし
腰は力が入りすぎてそろそろ痛い
「ほら二人共、私は大丈夫ですから」
抱き着いてくる敦を引き剥がそうとするが、前に回り込まれて普通に抱き締められた
鏡花さんの頭を撫でてやるものも、矢張り離れてくれない
「離して下さいよ………段々太宰さんの目の温度が下がってきてるんですから……」
最初の方は微笑ましそうに見てたんだよ?
でも今はさ
「……」
「ねぇAちゃん、太宰の目が笑ってない。何とかして」
既に氷点下の域まで達していた
絶対零度まで行くんじゃね
「だったら助けて下さい」
「無理」
「……駄菓子一つ」
「助言を与えよう!彼等は食べ物に弱いだろうね」
即答って
最初からそうすれば良かった
まぁ彼の云う事は大抵正しい
うん、モノは試しだ
実践してみよう
「お茶漬け、豆腐…………」
「「!」」
「あーあ、離してくれないから食べに行けないし奢る事すら出来ないですねー」
待って
何で最初の食べ物の名称を出しただけで二人共反応するの
二人の顔をちらっと覗けば
頬に伝った涙以外は凡て引っ込んでいた
今まであんなに出てたのに
「茶漬け………」
「はい、何杯でも」
「豆府……」
「橘堂ですね。良いですよ」
「私とデート」
「じゃあお酒飲みに行きましょうか」
其所まで云ったら潔く離してくれた
今までの努力の時間は?
水泡に帰す?
非道いよね
太宰さんは勝手に乗ってきたし語尾にハートが絶対についてたし
まぁ了承しちゃったから何とも云えないんだけどさ
「あーあ、二人揃って目が真っ赤じゃないですか………」
「名前」
「タメ口」
「…………ん?」
え、急に何
此処ぞとばかりに息がぴったりなんだけど
「えっ、と……?」
「私、呼び捨てが良い」
「僕は同い歳だし、鏡花ちゃんは歳下だからタメ口で良くない?」
二人は目をキラキラと輝かせて此方を見る
あざといな
「……鏡花、敦。取り敢えず目を冷やせ」
「「やった」」
可愛いな
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のんのーー(プロフ) - まてぃーにさん» 月が綺麗ですねに合わせて考えてみてください(´∀`) (2017年11月12日 6時) (レス) id: c41abcf11d (このIDを非表示/違反報告)
まてぃーに - お前と居た日々の月は呆れるほど綺麗だったって台詞の意味って何ですか? (2017年11月7日 22時) (レス) id: b5598157a4 (このIDを非表示/違反報告)
ひかる - 告白のノリがめちゃくちゃ面白くて大好きです!夢主ちゃんおめでとう(>_<)のんのーーさんも頑張って下さい\(^o^)/ (2017年7月29日 13時) (レス) id: c10de46325 (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - 「「いえーい」」超好きです。応援してます! (2017年7月29日 0時) (レス) id: 7a55d8e4db (このIDを非表示/違反報告)
小松七 - やっとくっつきやがった!!と、云う気持ちでいっぱい。頑張ってください。いつまでも応援しています。 (2017年7月28日 23時) (レス) id: 69007943fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のんのーーー x他1人 | 作成日時:2017年6月28日 22時