216話 ページ19
「全く…………何事ですか」
「………え」
今まで聞いた事の無い男性の声が耳に入ってきた
其方を見たら瓶の底のような丸い眼鏡の男性が立っていた
額に手を当てて疲れきった顔をしている
「おや、安吾じゃないか！」
「何か騒がしいと思って来てみれば何なんですか此の不倫が本人の目の前で発覚した時のような複雑な空気は……」
そんな雰囲気は出してない………
と思う
大きく溜息を吐いて安吾？っていう人が私に近付いてきた
「話は太宰君から聞きました。僕の名前は坂口安吾です」
坂口安吾
先刻私の口から出た名前だ
何故出たのかは判らないけど
「こんな処で申し訳ありませんが、思い出せるような事はありますか？」
「思い出せる事………」
思い出せる事はきっかけが無ければ出てこないが、引っ掛かることはある
「文豪の名前……………太宰さん、芥川さん、与謝野さん、中也さん……」
「本当に中也だけ名前呼びとか気に食わない」
「太宰君、抑えて下さい｣
そこで一つ疑問が浮かんだ
何で今の今までこの疑問が出て来なかったのか不思議に思う程根本的な疑問だ
「何故私は……記憶を失くしたのでしょうか………」
「…私の所為なのだよ………」
私の質問に太宰さんは顔を伏せて喋った
表情は髪の毛で見えないが唇をきつく噛み締めているのは見えた
「貴女は氾濫が酷い河に自ら飛び込んだんですよ」
「否、私が飛び込ませたも同然……」
「黙りなさい」
「っ………」
強めの坂口さんの言葉に太宰さんは悔しそうに黙り込んだ
河が、氾濫？
自ら飛び込んだ………？
その単語に何度も味わってきた頭痛とは比にならない程の痛みが襲い掛かってきた
脚がカクっと折れて地面が急激に近付いた
かと思えばそれは途中で止まった
誰かに腕を掴まれたようだ
「……無理させてしまったようですね、配慮が足りませんでした。立てますか？」
「あ、すみません……」
「大丈夫かい？」
掴んでくれたのは坂口さんのようだ
私が立ち上がると彼は眼鏡を指で押し上げて口を開いた
太宰さんは何時の間にか立ち直っていた
「場所を変えましょう。来て頂けますね？太宰君も」
「嗚呼、勿論だ………」
「あの因みにですが何処に………」
話がぽんぽんと進むものだから聞た
そしたら坂口さんはこう答えた
異能特務課です。と_____
否、何処？
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のんのーー(プロフ) - まてぃーにさん» 月が綺麗ですねに合わせて考えてみてください(´∀`) (2017年11月12日 6時) (
レス) id: c41abcf11d (このIDを非表示/違反報告)
まてぃーに - お前と居た日々の月は呆れるほど綺麗だったって台詞の意味って何ですか？ (2017年11月7日 22時) (レス) id: b5598157a4 (このIDを非表示/違反報告)
ひかる - 告白のノリがめちゃくちゃ面白くて大好きです！夢主ちゃんおめでとう(>_<)のんのーーさんも頑張って下さい＼(^o^)／ (2017年7月29日 13時) (レス) id: c10de46325 (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - 「「いえーい」」超好きです。応援してます！ (2017年7月29日 0時) (レス) id: 7a55d8e4db (このIDを非表示/違反報告)
小松七 - やっとくっつきやがった！！と、云う気持ちでいっぱい。頑張ってください。いつまでも応援しています。 (2017年7月28日 23時) (レス) id: 69007943fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のんのーーー x他1人 | 作成日時：2017年6月28日 22時
