初恋【第二章】 (ページ8)

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不機嫌ページ8

キーンコーンカーンコーン

朝から騒がしかった1日もようやく終わりを告げる

｢(うーん、終わったぁ〜)｣

今日はなんだか一段と疲れた日だった

…って、これから部活あるけど

｢櫻井さん！今日放課後空いてない？｣

｢え？｣

今まで挨拶程度しかしたことがなかったクラスの男子から話しかけられた

｢あー、、、ごめんね、今から部活なんだ｣

｢そっか…。じゃあさ、今度休みあったら一緒に出かけない？｣

え、！？急に！？

｢い、いやぁ…そうだね…｢おい｣

急な誘いに言葉を詰まらせていると

｢わっ、智くん！？｣

智くんが私の腕を掴んで引っ張る

｢…部活だろ、早く行くぞ｣

思いの外、力の強い智くんの手は簡単に離れそうもなくて、

｢う、うん…。ごめんね、また明日ね｣

私はその男子に謝って、智くんに引っ張られるまま、教室を出た

.

無言のまま歩き続けて、気づけばもう体育館の前

｢…智くん？｣

なんだか今日1日智くんは不機嫌そう

しばらく体育館を眺めていた智くんはこちらを振り返って

｢…気をつけろよ｣

それだけ言って部室の方へ行ってしまった

｢…なにが？｣