簡潔に ページ7
自室で、紙パックに突き刺したストローをジュ――――っと吸い込む。
中身はもうないので紙パックがベコッと音を立てて潰れた。
あの子は一体何だったんだろうか。
この前出会った、トガちゃんという女の子。
よろしくと挨拶した後、「最近荼毘くんがとーっても面白くなったのです、あなたのせいだったんですね」と言っていたから、知り合いなんだろう。
荼毘さんに変化…変身？していたのは彼女の個性だと思うけれど、あそこでわざわざ彼の格好をして居た理由がわからない。
私に会いに来たとか……？
わからん！！！
やはり、こういう事は本人に直接聞くのが分かりやすくて良いのではないだろうか。
そう思い立って街中へ出かけるも、トガちゃんも荼毘さんも見つからない。
普段は遭遇したくなくても遭遇するのに、探した途端にいなくなるのは何なのだろうか。
荼毘さんが敵と言う事は、トガちゃんも敵の可能性が高く、彼らを探すのに人はあてにできない。
「ねぇねぇ荼毘さんっていう敵知ってる〜？」なんて聞こうものなら、怪しまれるのは私である。
寒いな〜と街中を歩いていると「か、かっちゃん…」「…クソデク」という声が聞こえた。
どうして会いたくない人ばっかり遭遇しちゃうんだろうなぁ？！泣きたいなぁ〜！！！
爆豪くんと、あれは…なんだっけ、み、み…緑間くん…？違うな、緑なんたらくん。
爆豪くんは幸い私に気付いていない。
……うん、逃げよう。
「へぶっ？！」
「あ゛？」
逃げようと進行方向を反転した瞬間、誰かにぶつかったらしい。こわぁい声が聞こえたのが証拠だ。
「すみませ…」
「服が汚れちまっただろうが弁償しろよコラ」
「いやそれ確実に私のせいじゃない」
「あ゛ぁ？！」
「ﾋｭｯ」
荼毘さんよりよっぽど怖いんだけどこの人
「おい」
「え」
肩を誰かにぐいっと引かれた。
聞きなじみのある声に思わず見上げると、爆豪勝己がいるではないか。
「なんか用あるなら俺が聞いてやるよおっさん」
「おっさ…？！俺はまだ27だ！！」
「俺より１０も上ならおっさんだろうが」
「大体その汚れだってテメェが自分でつけた汚れだろうが恥ずかしくないんか？」
私が言うのもあれだけど君、あまり人を煽らない方が良いと思うよ…。
でも正論だし爆豪く…いや、かっちゃん！がんばれ！
後ろからなら安全だろうと(？)ヤジを飛ばす後方支援でもと考えていると、かっちゃんの言葉におっさん(笑)が顔を真っ赤にしてブチ切れた。
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ナナシ - すっごく面白かったです！読み切ってしまったのが残念に思うくらいです。心地よいドキドキ感が味わえて楽しかったです。絶対また読みます！ (2023年4月4日 2時) (
レス) @page40 id: d5c4f7e5a3 (このIDを非表示/違反報告)
素因数分解(プロフ) - 完結おめでとうございます🎉明るくクスッと笑えるあなたの作品が大好きで毎日更新を心待ちにしていました。それがなくなると思うと少し寂しいです。凄く面白い作品です。お疲れ様でした🍵 (2023年3月26日 15時) (レス) @page39 id: 2687d60546 (このIDを非表示/違反報告)
はないかだ(プロフ) - タイトル回収！！しかもヒロアカアニメと同じタイミングとか！！！図ってましたか？？ (2023年3月18日 22時) (レス) @page32 id: d9e7127375 (このIDを非表示/違反報告)
春風いちご(プロフ) - トガちゃん可愛いっ！！尊すぎるぅ… (2023年2月26日 15時) (レス) @page22 id: d57e220c95 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - コメント失礼します。先ほどTwitterをフォローさせていただきました。もしよろしければフォロバよろしくお願いします。この作品とても楽しみに読ませていただいてます。頑張ってください！ (2023年2月13日 14時) (レス) @page12 id: fd40c107eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：燈 | 作成日時：2023年1月28日 11時
