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トガside
Aちゃんはきっと、荼毘くんの事が好きだと思う。
本人からはそんな素振りを見せていないけれど、荼毘くんを見つめる目は特別なものに見えるから。
荼毘くんも、Aちゃんが好きなんだと思う。Aちゃんと話す時だけ、荼毘くんの声が少し優しくなるから。
いいな、私も、大好きな人の特別になりたいな。
Aちゃんのことも、大好きだから。
うらやましい、そう感じた心をグッと抑えて、Aちゃんに話しかけた。
「Aちゃんって、荼毘くんが好きなんですか？」
「…パードゥン？」
何言ってるか分からない、と言う顔でそう返す彼女。
「え、何急に、どうしたの？」
「恋バナがしたいのです！」
Aちゃんといつかしてみたいと思っていた恋バナ。
今回は、大好きなお友達の背中を押すための恋バナ。
「私は別に荼毘さんが好きなわけじゃないと思うけどな…、あ、友人的な意味とかなら好きなんだけど」
「そうなんですか？でもAちゃんの荼毘くんを見る目、特別な感じがするんですけど……」
「今まで男の人との縁なんてそんなになかったし、わかんないな」
「そう、なんですね……」
ケラケラと笑うAちゃんに、この子はどこまで鈍感なんだろうと思った。恋バナも、１分で終わってしまった。
むぅ……となんて言おうかと思っていると、Aちゃんが話しかけてきた。
「トガちゃんの好きな人は？」
恋バナっぽい！私は嬉しくなって、笑いながら言った。
「います！」
「だれだれ？連合の人？」
Aちゃんは私の方へ身を乗り出して聞く。
「Aちゃんと同じ学校の人ですよ」
そういって、好きな人を思い出した。雄英の子を攫いにいった時のことを。
「ボロボロで血が出てて、かっこいいんです…♡」
「ぼろぼろ……？わからないけど、名前は？」
「緑谷出久くんです！」
「え、あの子？！」
Aちゃんは出久くんを知っているらしい。彼女ははぁ〜と出久くんの顔を思い出すようなそぶりを見せて言う。
「そっかぁ、あの子が好きなんだね」
「はい、それで、Aちゃんは、荼毘くんの事本当に好きじゃないんですか？」
「そこ戻る？」
Aちゃんの好きな人を自覚させるのが、私の目的だったのもあるし、自分の好きな人を言ったら相手の好きな人も知りたい、本人の口から聞きたい、というちょっとした私のわがままもあった。
Aちゃんはうーん、と首をひねる。
もう少し、何か言葉をかけた方が良いのかな。そう思って口を開くより先に、Aちゃんが私の名前を呼んだ。
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ナナシ - すっごく面白かったです！読み切ってしまったのが残念に思うくらいです。心地よいドキドキ感が味わえて楽しかったです。絶対また読みます！ (2023年4月4日 2時) (
レス) @page40 id: d5c4f7e5a3 (このIDを非表示/違反報告)
素因数分解(プロフ) - 完結おめでとうございます🎉明るくクスッと笑えるあなたの作品が大好きで毎日更新を心待ちにしていました。それがなくなると思うと少し寂しいです。凄く面白い作品です。お疲れ様でした🍵 (2023年3月26日 15時) (レス) @page39 id: 2687d60546 (このIDを非表示/違反報告)
はないかだ(プロフ) - タイトル回収！！しかもヒロアカアニメと同じタイミングとか！！！図ってましたか？？ (2023年3月18日 22時) (レス) @page32 id: d9e7127375 (このIDを非表示/違反報告)
春風いちご(プロフ) - トガちゃん可愛いっ！！尊すぎるぅ… (2023年2月26日 15時) (レス) @page22 id: d57e220c95 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - コメント失礼します。先ほどTwitterをフォローさせていただきました。もしよろしければフォロバよろしくお願いします。この作品とても楽しみに読ませていただいてます。頑張ってください！ (2023年2月13日 14時) (レス) @page12 id: fd40c107eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：燈 | 作成日時：2023年1月28日 11時
