10話 ページ10
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「あ"ぁ"っ、クッソまじかよ。」
異能力で空中を移動し、ホテルへと戻るも、倒壊したコンクリートで辺りの視界は悪く、敵の姿が上手く捉えられない。
見当たり次第潰していくが、どのような策により動いているのかが分からない為、武が悪い。
と、見馴れた姿を見つける。
「オイ、太宰、テメェなんでこんな所にいやがる。」
「あぁ、待ってたよ。中也。」
不敵に笑った元相棒はくるりと背を向け、歩き出した。
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「相澤せんせー!川端さんが連れて行かれました!!
それと、敵はもう逃げたようです!」
無事避難誘導を終え、仮免を持った雄英生達も敵の制圧に目処が立ち、相澤の元へ下った。
「…彼奴、何かしてなかったか。」
相澤が敵を捕縛しながら問い掛ける。
彼女が黙って人質になるとは考えられないからだ。
「僕は、『焼身自 殺は如何かしら。』って言われました。」
「あと、修治って奴に、『131243042225233112228513』って言ってた。」
「よく覚えてられたね、かっちゃん。」
「あ?こんなの余裕だろ。」
爆豪と緑谷が答える。
「…ふふふ、成る程ね。
彼女の指示通りに動くとしよう。」
皆が一斉に声の方を向くと、1人の男がいた。
「分かったのか。」
「勿論だ。相澤くん。」
「やぁ、私は太宰だ。川端Aとは昔馴染みだよ。
もじゃもじゃ君、彼女に貰った紙を見せておくれ。」
「もじゃ……僕ですよね。
でも、何ももらってないです。川端さん縛られてましたし。」
「いや、今日じゃない。合宿所に来てからだ。」
「?…あ!昨日貰いました!今日使うだろうって言われたやつです。でも、何に使うんですか?中身見ても何も書いてなかったです。」
「ふふふ、簡単に分かってしまっては危ないだろう?」
そう言って太宰は中原からライターをとり、火を点けた。
「…炙り出しか。」
「御名答。」
文字が浮かび上がってくるのを見て、太宰が笑い出す。
「ツンツン頭の君、信頼されていないのだね。」
「アァ!?」
「ふふふ、まぁ指示通りに動き給え。
彼女も君に認めさせる気満々の様だから。」
そう言って太宰は立ち上がる。
「じゃあ、先ずは帰ろうか。」
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北窓(プロフ) - 麦茶さん» 返信遅くなって申し訳ありません。ありがとうございます!!!! (2021年1月27日 17時) (レス) id: 5a0c901b45 (このIDを非表示/違反報告)
麦茶 - セリフの1つ1つがすっごい心に響きます。頑張って下さい! 応援してます。 (2020年9月6日 10時) (レス) id: ccb520a109 (このIDを非表示/違反報告)
北窓(プロフ) - 有難うございます!楽しんでいただければと思います! (2020年7月10日 9時) (レス) id: 5a0c901b45 (このIDを非表示/違反報告)
もぐもぐ(プロフ) - 2章でも頑張ってください。応援してます! (2020年7月4日 6時) (レス) id: 4b8fca2053 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:北窓 | 作成日時:2020年7月4日 0時