9話 ページ9
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「あれ、緑谷君だ。訓練お疲れ様。今からお風呂?」
「そうです!川端さんもお疲れ様です!」
「嗚呼、そうだ。これ、渡しておくね。」
そう言って折りたたまれた紙を緑谷に渡す。
「明日使うだろうから。じゃあね。」
そう言って去って行った。
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4日目、朝。
午前5時、ホテルに警報が鳴り響く。
「只今、敵に侵入されました。
只今、敵に侵入されました。
お客様は速やかに係員に従い、避難をお願いします。
救助要請に置きましては当ホテルに宿泊中のプロヒーロー数名が向かっておりますので、押さずに避難をお願いします。」
避難誘導に加勢しようと部屋の外に出れば、大きな穴が上下に貫通した廊下から緑谷、峰田、青山、爆豪、切島の前に敵が現れる。
何故か人質として今回も川端が捕まっている。
「悪りぃが雄英生に構ってる暇はねぇんだ。」
そう言ってその場にある穴から上へと逃げる敵。緑谷、爆豪が個性を用いて追いかける。
難なく逃げていく敵と距離が縮まらない。
敵の体越しに確かに川端と目が合う。
「緑谷君、焼身自 殺は如何かしら。
修治さんには、131243042225233112228513。」
それを最後に緑谷、爆豪は敵に引き離された。
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ーーー同時刻。
「いやぁ、暑いねぇ。
ちぇっ、こんなに海が綺麗なのに美人さんは愚か、ひとっこひとり見当たらないなぁ。」
朝だから仕方がないか、なんて呟きながらも荷物を持たずに船から降りてくる男。
緊張感のない声に、ほっそりとした身体。癖のある髪に鳶色の目。
1人の男が離島に到着した。
「さぁ、昔馴染みに呼ばれたから行こうか。」
そう言って不敵に笑い、島内へと歩き出した。
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「くっそ、撒かれた!」
崩壊したホテル内を走る中原。通信機器は全て被害を受け、部下との連絡不可。
彼は今回、傘下企業の幹部達が宿泊しに来ているという当ホテルで報復予定であった。
マフィア物資一部の横領、横流しが密告されたらしい。
拘束まであと少しのところで相手が個性を使用し、ホテルを崩壊させたのだ。
相手の個性は幻覚を見せるものであり、浜辺まで出されてしまった。
お気に入りの帽子も下ろし立てのスーツもナイフも全てホテルに置きっぱなし。
加えて今回は厄介な個性持ちと異能力者もいるため、作戦を考え直す必要がありそうだ。
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北窓(プロフ) - 麦茶さん» 返信遅くなって申し訳ありません。ありがとうございます!!!! (2021年1月27日 17時) (レス) id: 5a0c901b45 (このIDを非表示/違反報告)
麦茶 - セリフの1つ1つがすっごい心に響きます。頑張って下さい! 応援してます。 (2020年9月6日 10時) (レス) id: ccb520a109 (このIDを非表示/違反報告)
北窓(プロフ) - 有難うございます!楽しんでいただければと思います! (2020年7月10日 9時) (レス) id: 5a0c901b45 (このIDを非表示/違反報告)
もぐもぐ(プロフ) - 2章でも頑張ってください。応援してます! (2020年7月4日 6時) (レス) id: 4b8fca2053 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:北窓 | 作成日時:2020年7月4日 0時