検索窓
今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:27,998 hit

3 ページ44

.





「もうそろそろ帰らなきゃ」


「送ってく」


「平気。今日は黒霧さんとトガちゃんが迎えに来てくれる」



仕方なしに中原は玄関まで見送る。







「どうした?」






なかなか足を動かさないAの顔を下から覗く中原。

突如押し付けられた紙袋。






「え」




「これ!やっぱり作ったから!!
他の人のもっと可愛いし、上手だし、絶対買ったやつの方が美味しいから要らなかったら捨てて!お邪魔しました!」




回れ右をして部屋から走り出て行くA。





「ちょ、待てって!」






慌てて中原も部屋から飛び出し、Aの腕を掴む。

ふと、Aの耳が赤く染っていることに気付く。






「……嫉妬したの
治くんが中也は綺麗なお姉さんからいっぱいチョコ貰うって
今日家に置いてある貰ったチョコ見たら全部上手なんだもの。」






振り返ったAは羞恥で涙目に。

ぎゅうぅと心臓が痛くなる中原。

Aの手を引き寄せ、肩に頭を乗せる。







「はぁぁぁぁ
オレだって嫉妬したわ

そういう意味じゃねぇの分かってるけどお前太宰のこと好きだし、死柄木とか何なら芥川とだって仲良いんだろ?

……大体お前しか見えねェっての
どんだけ奮闘して振り向かせたと思ってんだ」



「それでも嫉妬しちゃうのは仕方ないでしょ






……好きよ、中也。一丁前に嫉妬するくらいに貴方に惚れ込んでるみたい。」







「あぁもうほんっとそういう所だよ!!俺も大好きだ!




……今日、泊まっていきませんか」






「……うん、泊まらせてください」






絡まる視線。

重なる唇。

強く引かれた手。

ドアが閉まる。

夜はまだ永い。









.

4*甘々注意→←2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (42 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
72人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

北窓(プロフ) - 麦茶さん» 返信遅くなって申し訳ありません。ありがとうございます!!!! (2021年1月27日 17時) (レス) id: 5a0c901b45 (このIDを非表示/違反報告)
麦茶 - セリフの1つ1つがすっごい心に響きます。頑張って下さい! 応援してます。 (2020年9月6日 10時) (レス) id: ccb520a109 (このIDを非表示/違反報告)
北窓(プロフ) - 有難うございます!楽しんでいただければと思います! (2020年7月10日 9時) (レス) id: 5a0c901b45 (このIDを非表示/違反報告)
もぐもぐ(プロフ) - 2章でも頑張ってください。応援してます! (2020年7月4日 6時) (レス) id: 4b8fca2053 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:北窓 | 作成日時:2020年7月4日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。