検索窓
今日:10 hit、昨日:0 hit、合計:28,006 hit

12話 ページ12

ーーー同日夜10時




ポートマフィア首領執務室。


「南雲の件は御苦労様。
静岡の方は粗方片付いただろうからそろそろ帰ってき給え。」
「御意。」


中原は首領の部屋にいた。


「あぁ、そう言えば川端の女と接触した様だね。」
「はい。異能力についてお聞きしたいことが有りまして。」
「元々川端家の者は勧誘しても入らないからある程度野放しにはしていたのだけれど、彼女の異能力は此方にあっても役に立たないから問題無い。既に譲渡し終わっているよ。」
「譲渡…ですか。」
「それに、なんか異能力の変異が起こったみたいでね。精神操作系じゃなくなったらしい。」




「捕虜に吐かせたら何でも自分に近しい死んだ人が見えるらしいんだ。」


「自分に、近しい、死んだ人……。
静岡に戻るの明日なので其れまで資料室借ります。」


そう言って首領執務室を出て行く中原を森は静かに見つめていた。




「…さぁ、君の孫娘は幸せになれるのだろうか。」







.







.









ーーー同日、午後11時。



川端Aが攫われて2日。
太宰から自信満々な指示を受け、雄英組が向かった先は、普段と変わらないヒーロー活動であった。
雄英生数名と相澤は他のヒーローと共に政党派閥の一角を率いる高級官僚に対処していた。
彼の一派は屋敷の地下道をコンピュータで制御し、道を不規則変化させることでヒーローから逃れようと細工をしたが、何故か(・・・)不具合が生じた様で相澤達は見失わずに追うことはできた。

敵と繋がりがあり、厄介な個性の持ち主で、地下道を追ってもなかなか捕まえられなかった処、出口近辺で何故か(・・・)スプリンクラー装置、対侵入者用電撃装置が官僚や敵達に作動。
そのまま敵達はヒーローに追いつかれ、一気に捕縛へと事が進んだ。


(ーーーこんな都合のいい事普通、起こるわけねぇ。太宰さんか誰かが細工した、若しくは誘導か…?
……いや、まさか、そんなことねぇよな、まさか、いや、でも彼奴ならありえるな)


相澤がそう思った時。







.









「やぁ、今晩は。
ご機嫌はどうかな。高級官僚さん。」








.

13話→←11話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (42 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
72人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

北窓(プロフ) - 麦茶さん» 返信遅くなって申し訳ありません。ありがとうございます!!!! (2021年1月27日 17時) (レス) id: 5a0c901b45 (このIDを非表示/違反報告)
麦茶 - セリフの1つ1つがすっごい心に響きます。頑張って下さい! 応援してます。 (2020年9月6日 10時) (レス) id: ccb520a109 (このIDを非表示/違反報告)
北窓(プロフ) - 有難うございます!楽しんでいただければと思います! (2020年7月10日 9時) (レス) id: 5a0c901b45 (このIDを非表示/違反報告)
もぐもぐ(プロフ) - 2章でも頑張ってください。応援してます! (2020年7月4日 6時) (レス) id: 4b8fca2053 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:北窓 | 作成日時:2020年7月4日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。