33話 ページ34
「あれ、ホークス。そんなに急いでどうしたんだい。
わざわざきてもらってすまないね。
お仕事の邪魔をして申し訳ない。」
Aがいつも通りの笑顔でホークスを出迎える。
「…え、は！？
いや、救急搬送されたって聞いたから急いで来たんだけど…。」
ホークスは呆然とドアの前に立ち止まっていた。
確かに頭も身体も包帯がぐるぐる巻きにされているが、奈何せん元気そうだ。
「心配かけてすまないね。
数本体の骨を折ってしまったのだよ。
なぁに、気にすることはない。」
そう言って近くの椅子に促す。
「ちょっとしくじってしまってね、肋6本に手首、右脚の骨が粉々に砕けた。
肋は2本ほど肺に突き刺さってしまったらしい。
後は銃で横腹端の方吹き飛んだよ。
其れも2箇所。
それとナイフで背中と脹脛斬り裂かれた。
然も刃こぼれがひどいやつで手の甲に刃物突き刺されたから、少しの間手に力入らなくて刀が握れない。
咄嗟に呼吸で止血して事なきを得たが。
…これは少々危ういかもしれない。」
飄々として見えるが、普通の人なら死んでいるだろう惨事だ。
「何があった。お前がそんな怪我するなんて、相当だろう。」
「襲われたのが電車の中だったんだ。其れも割と人がいてさ。
抵抗したら電車ごと吹き飛ばすって言われたから、一気に8人仕留めなくてはならなかったんだけれど、奈何せん一般人が多過ぎて。
少々手こずっていたんだ。全く情けない。」
Aはそう言って目を瞑った。
そんな様子を見てホークスは考える。
(ーーーコイツが策を思いつかないなんて事あんのか？
コイツの先見の明は当たり過ぎてて怖くなるくらいだ。
そんな奴が狙われているとわかっているのに態々人が多い電車に乗るのは何故だ。
一般客が巻き込まれるなんて事、コイツが1番理解しているだろう。)
「……ちょっと触るよ。」
そう言って椅子に腰かけたままホークスは手を伸ばす。
「なぁに？……ん、ひんやりしてる。」
「あっつ。アンタ、熱あるじゃん。
そりゃ頭まわらねぇわ。
だから電車乗ったのか。」
「んー？あ、そうかも。なんか変に疲れてて普段なら走って行くのに、身体に力入らなくて。
鼻も頭も鈍ってたのかぁ。
其れにしてもだめだなぁ。
自分の体調管理すらままならないなんて。情けない。」
そう言いながら目を細めるA。
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りんご - 面白いですね！更新頑張ってください！ (2020年4月22日 13時) (
レス) id: 4d3c7a1e9c (このIDを非表示/違反報告)
北窓(プロフ) - 桜さん» 教えて頂き有難うございます！頑張ります！ (2020年4月21日 23時) (レス) id: 5a0c901b45 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - コメントはログインとかしてなくてもできますよ。コメントした人の最後の方にあるレスってやつを押して、感想の所に文章を打ち込んで投稿を押したらできます。説明が分かりにくかったらすみません...更新頑張ってください！！！ (2020年4月21日 18時) (レス) id: ced64b0a1f (このIDを非表示/違反報告)
卵かけご飯4280 - 面白すぎます。もう神ですね。小説の至高の領域に入ってます。がんばってください (2020年4月21日 8時) (レス) id: 0b8a9b50ed (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - この作品めちゃめちゃ好きです！ハンターハンターっぽいとこもあってそこも個人的に好きです笑笑更新頑張ってください！！ (2020年4月18日 1時) (レス) id: 52068ce325 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：北窓 | 作成日時：2020年4月1日 21時
