7話 ページ8
ーーー時刻は現在に戻る。
相澤は生徒寮にいた。
「今日自主練で運動場γ使う奴いるか分からんが一応伝えておく。
本日は運動場γに近付くな。
今Aに貸してやってる。
彼奴の様子が見たきゃ遠くから見るかモニターで見ろ。」
そう言って自分の仕事に戻る。
世間一般休日と言っても彼にはそんなもの存在しない。
(ーーー取り敢えず怒りの感情が余りにも強かったから発散させるために行かせたが。
帰ってくる頃には更地にでもなってそうだな。)
そう思いながら先程話をしている最中のAの様子を思い出していた。
生徒達は相澤に言われた通り、距離を取って様子を見に行こうとしていた。
「な…なぁ、ここってγだよな？」
思わずそう聞いてしまうのも無理はない。
工業地帯のように沢山の建物が入り組んでいたγは今や更地になっており、風が吹くと砂のように細かくなった建物だったものが舞う。
それでも鳴り止まない轟音。
風も、炎も、水も、雷も。
全てが荒々しく、普段の何倍もけたたましく鳴り響く音が彼女の怒りを表現していた。
最初に異変に気付いたのは爆豪であった。
(ーーー彼奴の髪色、あんな色じゃなかった筈だ。どういう事だ。)
何にせよγに入ったら最後、木っ端微塵に切り刻まれるのが目に見えたいたので生徒達は大人しく遠くから様子を見ていた。
太陽が姿を消し、空が橙から青、黒へと変化していく。
生徒達はお腹が空いた、と夕食を食べに寮へ戻っていった。
それでも鳴り止まない轟音、速すぎて辛うじて目で追える程度の止まらない動き。
月が昇り、風が吹き抜ける。
真紅に輝く瞳と目があった。
「君、生きてたの？」
そう言ってAは爆豪に駆け寄り抱きしめた。
「 ハアァァァ！？何引っ付いてんだこのクソビッチ！！」
そう怒鳴りながらAを引き剥がそうとする。
離れた彼女の顔を見ると、焦点の合わない目。
「私以外ね、みんないなくなってしまったの。
ごめんね。
君の友達も家族も先生もみんな守れなくてごめんね。」
そう言いながらもう一度Aは強く抱きつく。
直後。
爆豪に体重がかかる。
「今度は何だよ！？」
そう言うと、寝息が聞こえる。
しかし肺がゴロゴロ言っている。
「ッチィ！！！！
クッソ面倒クセェな！！！
抱き着いたと思ったら人に寄っ掛かりながら寝てんじゃねぇ！！！」
そう言いながら爆豪はAを背負い、寮へと向かった。
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ゆきな(プロフ) - はえ〜…好き (2020年3月19日 3時) (
レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - 待って泣く泣くてかもう泣いちゃたー！｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡とても面白かったです( ≧∀≦)ノ (2020年3月15日 3時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
つむぎ - 随分遅れましたが続編おめでとうございまーす！！！！！これからも更新頑張ってください、応援してます！ (2020年3月14日 9時) (レス) id: 9d8d7fe98a (このIDを非表示/違反報告)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - 帰れない！嘘、(゜゜;)とても面白かったです( ≧∀≦)ノ (2020年3月14日 0時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - 最初から最後まで、読みました！とても面白かったです( ≧∀≦)ノ後ランキング5位おめでとうございます！(* ´ ▽ ` *)ﾉ (2020年3月13日 10時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：北窓 | 作成日時：2020年3月12日 23時
