41話 ページ42
爆豪side
俺が見た事のあるアイツは激怒と憎悪にまみれた顔と底なし沼の様にドロリとした不気味さを持つ瞳。
それから、泣きそうに笑う顔。
相澤せんせーと話している時のアイツは、周りが明るくなってるのでは、と錯覚するほど明るく笑っている。
よくわかんねぇけど、花みたいな笑顔ってああいうことを言うんだろうな、何て何処かで考えていた。
でも、どんなに笑っていても、何時も目は影がかかって、濁って、暗く、霞んで、淋しげに見える。
存在が不確かなものに感じてしまうのだ。
せんせーも其処には触れていないのだろう。
仲が良さそうに、信頼し合ってるように、大切に思い合っている様に見える。
だが、何処かで2人とも一線引いている様にも見えるのだ。
今も淋しげな顔で笑うアイツが不愉快で仕方がない。
アイツの回された腕を力を入れて握る。
弾かれた様にこちらを見るアイツに身体を預けながら時間を過ごした。
冷たい風が吹き抜ける。
インターンに行ってた奴らも帰ってきて稽古に加わり、15人程でアイツに個性を使って攻撃し続けた。
腹が立つことに決定打が一向に打てない。
竹刀が速すぎて目で追えない。
いつのまにか腹や首、顔を強打されて気を失い、目が覚めたらまた攻撃しかける。
アイツにはかすり傷ひとつもつけられていない。
去年一年間相澤せんせーの元でしごかれて、それなりに、つうかかなり実力はついたと思っていた。
敵とも実際に何回もやりあったし、インターンでもエンデヴァーよりも先に敵を捕まえられる様になった。
実践が何よりも力になることは知っていたからこそ、実践が多かった俺らは他と比べても格段に成長出来たと思っていた。
実際自惚れではないだろう。
それでも埋まらないこの圧倒的な溝。
腕が引きちぎれる様に痛いし、肺には浅い空気しか入らない。
何度打たれても起き上がって攻撃し続ける。
少しでもアイツとの溝を埋めなければ気が済まないのだ。
アイツに一本取らなければ気が済まない。
「よし、今日はもう終わりにしようか。」
アイツの一言で稽古が終わった。
見て分かるほど顔色は悪く、呼吸が浅い。
近付けば手足が痺れているのか、震えているのがよく分かる。
傾いたアイツの身体を前に押し、腹部に腕を入れて持ち上げる。
「…ハァッ、ハァッ、かっちゃん！
三ノ宮さん大丈夫？」
「平気じゃねぇから俺が今支えてんだろ！！」
クソナードが一々癪に触る。
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ゆきな(プロフ) - はえ〜…好き (2020年3月19日 3時) (
レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - 待って泣く泣くてかもう泣いちゃたー！｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡とても面白かったです( ≧∀≦)ノ (2020年3月15日 3時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
つむぎ - 随分遅れましたが続編おめでとうございまーす！！！！！これからも更新頑張ってください、応援してます！ (2020年3月14日 9時) (レス) id: 9d8d7fe98a (このIDを非表示/違反報告)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - 帰れない！嘘、(゜゜;)とても面白かったです( ≧∀≦)ノ (2020年3月14日 0時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - 最初から最後まで、読みました！とても面白かったです( ≧∀≦)ノ後ランキング5位おめでとうございます！(* ´ ▽ ` *)ﾉ (2020年3月13日 10時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：北窓 | 作成日時：2020年3月12日 23時
