18話 ページ19
・風柱がリボンを買う話
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「急に街に用があるとか言って何かと思えば、
あの不死川が継子に贈り物、ねぇ。
しかも女に、あの不死川が。」
宇髄がニヤニヤしながら不死川の肩を抱いて歩く。
「うるせェ。仕方ねぇだろォ。女が欲しいモンなんぞ分んねェんだよォ。」
不死川は宇髄の筋肉質の腕を叩き落とす。
明日、Aが不死川の継子になって初めての誕生日を迎えるのだ。
今迄女など興味のカケラも無かった不死川は当然何を上げれば良いのか全く見当もつかず、嫁が3人もいる同僚の宇髄に助けてもらおうと街に来ていた。
着物、紅、下駄、髪飾り、鏡、香水。
様々な物を見ていくが、不死川は反応を示さない。
「女はこんなん貰って嬉しいのかよォ。」
そう言いながら簪を手に取る。
其れを見た宇髄はニヤニヤしながら不死川の肩に手を置く。
「男が女に簪贈るのは求婚の意味があるんだぜ。」
「っ其れを早く言えェ！！」
顔を真っ赤にしながら不死川は慌てて簪を置く。
傷だらけで怖い顔をしておきながら、なんとも初々しい。
其れを見た宇髄はケタケタと声を出して笑う。
街中にある有名な店で昼食を食べる。
ふと宇髄は気になっていた事を思い出す。
「しかしなんでそんなに形のあるものに拘るんだ？
別に好きな食べ物とかでも良いじゃねぇか。
お前の女じゃなく、継子だし。
此の前、派手に抹茶羊羹喜んで食ってたって言ってただろ。」
宇髄は不死川が継子の好きな食べ物を知って喜んでいたのを思い出す。
いや、正確には宇髄は報告を受けただけなのだが、普段自分の事など殆ど話さない不死川が話たという事はとても嬉しかったのだろう、と解釈したのだ。
「…折角の記念日だし、特別の方が良いだろォ。
普段から食べ物はやってんだァ。
其れに形があって出来れば何時も身に付けられる物が良いんだァ。
そおすりゃふとした瞬間に役立つ事あるだろォ。」
目を外に向けながら不死川は答える。
不死川はAが案外寂しがりやだという事を短い期間の中でも知っていた。
甘えてくる、なんて事は一切無いが、任務に行く時は決まって眉を下げて此方をじっと見ている事を知っているのだ。
(ーーー形がありゃ少しは寂しさも和らぐだろォ。)
抹茶羊羹をあげた時の頰が緩んだAの笑顔を思い出しながら口元に手を当てる。
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ゆきな(プロフ) - はえ〜…好き (2020年3月19日 3時) (
レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - 待って泣く泣くてかもう泣いちゃたー！｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡とても面白かったです( ≧∀≦)ノ (2020年3月15日 3時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
つむぎ - 随分遅れましたが続編おめでとうございまーす！！！！！これからも更新頑張ってください、応援してます！ (2020年3月14日 9時) (レス) id: 9d8d7fe98a (このIDを非表示/違反報告)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - 帰れない！嘘、(゜゜;)とても面白かったです( ≧∀≦)ノ (2020年3月14日 0時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - 最初から最後まで、読みました！とても面白かったです( ≧∀≦)ノ後ランキング5位おめでとうございます！(* ´ ▽ ` *)ﾉ (2020年3月13日 10時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：北窓 | 作成日時：2020年3月12日 23時
