いや、帰らせて！？【鬼滅の刃×ヒロアカ】

44話 ページ46

「ま、待ってください！！
来てしまったのは済みません！！！
でも、麗日さんを見ませんでしたか！？」

緑谷が叫ぶ。

「さっき相澤が来て回収したよ。

成る程、お前らは私や相澤が見付けられないと思って来たのか。

相澤がお前らを大切にしていたのに、お前らは彼の人を信用していなかったのか。

とんだ屑だな。
今直ぐ此処を去れ。
胸糞悪い。

20秒だけ稼いでやるよ。」

そう言って鬼に斬りかかった。


生徒達が消えたのを感じ、ゆっくりと鬼と向き合う。

「なぁ、ーーー









相澤side

麗日ともう1人捕まっていた少女を警察に引き渡し、事情聴取を終えた。

時刻は午後12時半過ぎ。
日付を超えていた。


少女の親が迎えに来たのを確認し、麗日と共に寮に戻る。

寮の明かりはまだついていた。

麗日が中に入ると皆心配したと抱き着く。


ふと、気になった。

「お前ら誰か外に行ったな？

玄関に泥の跡があった。

此処らへんは土が乾くの早いから泥なんてつかねぇはずだ。
付くとしたら山とか木々が多くて日が差し込みにくい場所。

其れに俺が行く時泥の後なんて無かったはずだ。

外に出たの誰だ。
複数いるだろう。」


緑谷、切島、飯田、芦戸、八百万、常闇、轟が目線を逸らしながらおずおずと手を挙げる。


「どう言うことだ。
お前らには待機命令出したはずだよな。
何で守らなかった。

特に緑谷、飯田、切島、轟、八百万は一年の時もやったよな。
あの時でこりなかったのか。

其れとも何だ？
自分たちでどうにかできると思ったのか。

お前ら、何処に行っていた。」


7人とも黙ったまま。

「…まさかとは思うが…三ノ宮の所に行ったのか。」


びくりと7人の肩が震える。
思わず溜息が出る。

「…嘘だろ。
お前らマジでいい加減にしろよ。
そんで彼奴に守られたこと感謝しろよ。
命軽く見る奴は容赦無く斬り捨てるって言ってたんだぞ。
お前ら死んでもおかしく無かったんだ。

其れに皆んなも知ってんなら止めろ。
仲間だろ。
危ないことしてる奴がいたらちゃんと止めろよ。
まぁ、此奴等が制止を聞かなかったんだろうが。


…はぁ、今日はもう遅いから先に寝ろ。
説教は明日だ。

あ、オールマイトさんは今来て下さい。」


そう言って生徒寮を後にした。

今夜は曇って月明かりが全く見えない。
気持ちを表したような曇天だった。

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