いや、帰らせて！？【鬼滅の刃×ヒロアカ】

41話 ページ43

ーーー休日20時

雄英高校2年A組の寮は大騒ぎだった。

麗日が午前中に買い物に行ったっきり帰ってこないのだ。
夕刻には帰ると言っていて、帰った後は砂糖、蛙吹と共にお菓子作りをする約束をしていた。

時間になっても一向に現れない麗日に疑問を持った2人が心配して部屋に行くが、居ない。

他の人に聞いても帰ってくる姿を見ていないと言うのだ。

事故はテレビでもラジオでも放送されていない為、敵に攫われたか鬼に遭遇したか。

相澤に知らせ、防犯カメラを確認して貰ったが麗日の姿は寮を出て行ったものだけ。

相澤は直ぐにヒーローに捜索願を出し、教職員も何人か出動させる。


「お前ら絶対に待機していろ。
1年の時みたいな馬鹿なこと起こすんじゃねぇぞ。
特に緑谷、飯田、轟、切島、八百万は前科有りだからな。

幾ら仮免許とったと言ってもまだ学生。
こんな時間に外出はするな。

それに鬼だった場合、ヒーローも庇いきれない。
絶対に来るなよ。
オールマイトさん、見張り頼みますよ。」

そう言って足早に去って行った。




相澤が出て行って少し後。

「相澤殿此方にいらっしゃいませんか。」

寮のドアが開き、Aが入ってくる。
南部の巡回地区警備を終わらせて一度寮に帰って来たのだ。

白色の羽織は所々赤色に染まっており、身体からは血の匂いがする。

「どっ如何したんだい？手当しなければ！」

オールマイトは慌てるがAは平然とした顔で言う。

「これ全部返り血なんで大丈夫ですよ。
あ、匂いますか。済みません。

それより相澤殿いらっしゃいませんか。」

「相澤君なら麗日少女が行方不明だから探しに行ってるよ。」

「っやられた！！！！

マジでふざっけんなよあの糞塵屑野郎！！！！」

そう怒鳴りながら慌てて寮から出て行く。
急に口調が悪くなったのに生徒達は驚く。

「相澤殿が帰って来たら、今日は帰りが遅くなりますと伝えておいてください。

麗日殿は此方に任せて貴方達は寮で必ず待機していてくださいね。」

Aがそう行った直後。

「カァッカァッカァッ
少女ガ行方不明！少女ガ行方不明！
北へ向カエ！北、北へ向カエ！」

丁度飛んできたおはぎが鳴く。

一瞬にしてAは姿を消し、走り去って行った。


「今、鴉が北で少女が行方不明って言ったよな！
あれって麗日の事じゃね？
それに三ノ宮さんが動くって事は鬼が出たってことじゃねぇか？」

「助けに行ったほうがいいんじゃないの？」

皆口々に言う。

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