いや、帰らせて！？【鬼滅の刃×ヒロアカ】

31話 ページ33

「お久しぶりですね、爆豪殿。
先日の闘い的確な判断で見事でしたよ。

お話ならば寮に帰りながら聞きましょう。」


そう言って歩き出した彼女の後ろに爆豪も付いて行く。


「何でテメェは寮に住んでンだ。

雄英の生徒でも教師でもないンだろ。

それに、テメェ鬼と闘うの随分と慣れてるようだが何モンだ。

頸斬るのに躊躇いなんて一切ねぇし動きに隙も無駄もねぇ。

動けない程の重傷の筈なのに、止血されて動いていた。
それに生物の頸はスゲェ硬ぇ筈だ。

昔の打首は専門職がいたのにも関わらず数回刀を首に打ち付けられてようやく死ねたと聞く。

なのにテメェは鬼の頸を何ともなさげに斬っていた。
然も一撃で。

極め付けにテメェの個性は何だ。
さっき誤魔化したよな。
炎に水に風か？
そんな複数個性持つこと可能なンかよ。
半分野郎でさえ性質二つだぞ。」


「質問が随分と多いようで。
まぁ、答えられる範囲で答えますね。」

「アァ？！舐めとんのか、全部答えろや！！」


Aが生徒達に与えた情報は基本的には相澤が先日授業中に教えた鬼の内容と一緒なのだ。
それを少し詳しくしただけであり、自分の事は殆ど話していない。

何処から来たのかなど以ての外である。

「相澤殿は私が住む場所を無くしていたところを見つけて拾って下さった恩人です。

暫く家事をする居候させて頂いておりました。

雄英高校の寮を貸して頂いているのは、代わりに鬼の討伐が条件です。

俸給の代わりに住み何所を提供して頂きました。

相澤殿の家事をすることで賜金は頂いております。

鬼と闘い慣れていたのは其の様に訓練したから。
一族の役割でしたので。

それと鬼を斬る者は『呼吸』と言うものをしております。
まぁ、簡単に言うと鬼を斬る為の技術ですね。
身体能力向上、傷の止血、毒の循環阻止など様々な事が可能です。

頸を斬るのはコツがあるのですよ。斬り易い場所が動いているうちに存在する。
其処を斬るのです。」

実際Aは身長も筋肉量も他の鬼殺隊士と比べても小さいのだ。
頸を斬れない訳ではないが硬いと斬っている間に隙ができてしまう。
その為、小さい力で頸を切れる様に鬼の隙を突いて狩る。


「そーかよ。
気が向いたらテメェの個性についても話せよな。」


「…あら、思ったよりもあっさりと引き下がってくれるのですね。」


「アァ！？テメェこれ以上口割らねぇだろうが！！！！」


「察しが良くて助かります。恐縮ですね。」

32話→←30話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す