いや、帰らせて！？【鬼滅の刃×ヒロアカ】

25話 ページ27

「言いたい事は其れだけ？

所々何言ってるのか分からないけど、とりあえず腹立つから瀕死の状態にして持って行くね。

今ならさっきの発言取り消してあげても良いけど？」



鬼が笑顔でAに近づく。



「あら、私が懺悔するとでもお思いで？

貴方こそ嘆願したら？まぁ、助けなどしないのだけれど。」


「そう、じゃあもう良いや。」









ーーー血鬼術 黒渦・龍ノ咆哮

ーーー血鬼術 紫雨・太刀風


ーーー水の呼吸 玖ノ型 水流飛沫・乱







毒の雨が降り、受け流しても受け流しても大きな黒い龍がAに襲い掛かってくる。









(ーーーあぁ、痛い。毒で思うように刀握れないし、どちらにせよあの龍は避けきれない。
腕一本で済むかしら。)







迫ってくる龍をぼやける視界で懸命に捉え、そんな事を考える。









ーーーテメェに諦めてる暇なんざねェんだよォ！！！！
さっさと刀握れやァァァ！！！




ーーー心を燃やせ！





そう聴こえた気がした。



(ーーそうだ。何を弱気になっているの。
彼の人の背中は何時も諦めてなどいなかったわ。
まだ死ねないって約束したじゃない。

稽古の時何度も言われたわ。

心を燃やせ。

息を吸って肺に十分な空気を入れろ。
次で最期だ。)





龍がゆっくりと迫って来るように感じる。

構えてゆっくりと深く息を吸え。

身体中血液を意識しろ。

集中。






ーーーシイィィィィィィ

ーーー全集中 水の呼吸 拾ノ型 生生流転






何時もより大きな呼吸音。


(ーーー壱撃目より弐撃目を、そして更に参撃目を強く。)


黒い龍を3撃で切り落とす。


(ーーーッな！？
毒を受けているだろ！？
さっきまでもうほとんど動かなかっただろう！？
其れに、もう目が余り見えていないだろう！？
何で黒龍を斬れる！？)


鬼が急いで血鬼術で迎え撃とうとした時。
顔に激痛が走る。


(ーーー痛い！！！
何だ！？…鴉？)


前に目線を戻した時にはもう遅い。

Aが目の前に迫っていた。








ーーー風の呼吸 淕ノ型 黒風烟嵐









黒い風の斬撃が吹き荒れた。

鬼の頸がとび、鮮血色の雨が降り注いだ。






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