隠し事は出来ません！【twst】

隠し事16個目 ページ21

像の掃除も終わり、いつものスケジュールに
沿って仕事をする。今日は週一回の大食堂の
窓の掃除だったが、

『罰則として生徒にやらせる？はぁ、なら別に
いいんですけども。』
「グレート・セブンの像を焦がしたのです。
これ位妥当でしょう。」
『退学にしないだけ、学園長も甘いですね。』
「そうでしょうそうでしょう。」

正直、今日は像の掃除をしたので、これから
窓拭きはキツイなと思っていたのだ。でも、
新入生にも窓拭き100枚はきついだろう。

『じゃあ私、放課後の掃除、監督しますよ。』
「いいんですか？」
『はい、学園長もお忙しいでしょう？』
「そうですが…、一応もう一叱りするので、
最初だけ顔を見せる事にします。貴方が舐め
られたらいけないので。」
『え？舐められそうですか？私。』
「貴方には覇気がないんですよ、覇気が。」

覇気がある事務員なんて、私は嫌だなと思う。
ポイ捨てとかは減りそうだけども。
では、そういうことで、と解散して、仕事が
1つ減った私は、例の1年生の教室を見に行く
事にした。

『へぇ、中々癖のありそうなクラスだな。
えーっと？件のエースくんとやらは…、あれ
かな？赤毛っていってたし。』

………どうしよう、一応挨拶しとくか？
ドアの近くに居る生徒に、エース君を呼んで、
というと、快く承ってくれた。いい子だ。

「はいは〜い？何か用すか？」
『君が像を燃やした片割れの、エース君かな？
あれを掃除した、事務員のスケルツォです。』

少し低い声でそう言うと、ギクリ、という顔
をした。わかりやすい子。

『君達の放課後の掃除を、監督する事になりま
した。…くれぐれもサボる、なんて事はしない
でくださいね。学園長の温情でこの程度で済ん
でるんですから、ね？』
「は、はぁい。」

それじゃ、と教室を後にする。
思ったけど、あの子は反省しないタイプだな？

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