【番外】四月馬鹿3人目 ページ19
ハッキリ言おう。もうおしまいだ。
私はもう、縫いぐるみと学園長が抱き合う光景
を見ていたくない。早く魔法の効果が切れて、
縫いぐるみに戻ってくれ。出来ればあと30秒位
で。けど悲しいかな。私は元寮長。頭の出来は
悪くても、魔法の出来は素晴らしいのだ。
どうしたものか、と眺めていると
「…取り敢えず、先生方を集めて緊急会議を
開きましょう。何か知っている方もいるかも
知れません。｣
まずい。職員会議を開かれたら、嘘でーす！は
マジで通じなくなる。下手したら懲戒免職。
もしかしたらクルーウェル先生に毛皮にされる
かもしれない。
狐を抱え、立ち上がる学園長。やばい。どう
にか止めなくては。この人の行動力を侮っては
いけない。あれよあれよという間に会議が開か
れてしまう。
クローゼットから急いで出ようとすると、学園長
はクローゼットに向かって歩いてきた。やばい。
「例えば、こんな所に。」
『ｯ！！』
クローゼットの戸が開け放たれて、学園長と対面
する。狐を抱える学園長と、クローゼットの中で
座り込む私。今回のお説教は何時間だろう。そう
考えつつ、クローゼットから出ると、
「…良かった…。」
『ｯ､が、学園長……？』
抱き締められた。学園長の体温と、なんかよく
分からないいい匂いに包まれて、？？となる。
ちょっと状況が理解出来ない。
「嘘だと、理解はしていたつもりなんですが、
ここまで貴方がネタばらしをしてこないので
少しだけ、もしもを考えてしまいまして。」
『…先生、ごめんなさい。』
私の後ろ髪を撫でながらそういう先生の声が、
聞いたことないくらいか細かったので、思わず
先生の背に手を回した。
『…許してあげますとも。私、優しいので。｣
「ですが、お説教はなしとはいっていません。
これからクルーウェル先生と私で特別授業を
して差し上げます。エレメンタリースクール
でも習ったでしょう？魔法の使い方について
です。きっちり教えて差し上げますよ、私、
優しいので。｣
『ぜ、全然優しくない……！』
クルーウェル先生と学園長の説教を、右から左
に受け流しながら、思い返す。
抱きついてきた時に嗅いだ、ほんの少しの涙の
匂いは、嘘じゃなかったらいいな、なんて。
「聞いているのか！駄犬！」
『も、勿論です！』
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とまとじゅうす - 続きが楽しみ〜！ (2023年4月12日 17時) (
レス) @page36 id: a1abbce39e (このIDを非表示/違反報告)
天城(プロフ) - ゆきなさん» ご閲覧ありがとうございます。そう、ケ〜くん先輩です。3年生とは在学時期が被ってる設定にしたかったのでこれからも積極的に絡んでいくと思います。どうぞお楽しみにしていて下さい。これからもどうぞご贔屓に。 (2020年6月10日 23時) (レス) id: 0c4c7a5c2b (このIDを非表示/違反報告)
天城(プロフ) - きんつばさん» ご閲覧ありがとうございます。長らく更新を休んでおり申し訳ございませんでした。貴方様のコメント、とてもいいカンフル剤になりました。御礼申し上げます。これからもどうぞご贔屓に。 (2020年6月10日 23時) (レス) id: 0c4c7a5c2b (このIDを非表示/違反報告)
きんつば - いつも更新楽しみにしています！次は誰との絡みかな？って毎度楽しみです！無理せず、ゆっくり更新頑張ってくださいね！ (2020年6月7日 2時) (レス) id: d8a513aacb (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - ケー君先輩だぁ (2020年4月28日 12時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天城 | 作成日時：2020年3月29日 15時
