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隠し事12個目 ページ14

とでも思ったか。

『…オンボロ寮の鍵ぃ?』

購買部で買った本を自室で読んでいたら、急
に学園長からお呼び出しを食らった。何だか
分からないままに、オンボロ寮の鍵を持ち、
寮へと向かう。

『へぇ、この子が特待生の…何さんでしたっけ?』
「繝ヲ繧ヲさんですよ、」
『あー、はい。監督生さんですね。』
「全く…。」

ちょっと異界の言葉過ぎて、私には発音出来
なさそう、なんなら聞き取れなかったので、
監督生さんと呼ぶ事にした。この寮のたった
1人の寮生なのだから、監督生だろう。

『私はこの学園の事務員のスケルツォです。
えー、ここの卒業生でもあるので、困り事等
ありましたら、ご相談下さいね。』
「スケルツォさんは、寮長でもありましたし、
私よりも捕まえやすいでしょう。是非この子
を頼って下さい。」
『ちょ、学園長。その事は関係ないでしょう。』
「ん?はは、そうですね。すいません。」

にしても中が汚い。埃が雪のように積もって
いる。…うーん、軽い掃除だけ魔法でやって
あげよう。可哀想だし。

『そーら、綺麗になぁれ。』

ちょちょいと指を動かせば、埃や蜘蛛の巣は
綺麗になった。内装は….、今度暇ができたら
直しに来てあげよう。そうしよう。

『じゃあ監督生さん、何かあったら…うん、
そこら辺の鳥とかでいいんで、私の名前と
貴方の現在位置を言ってください。そしたら
私が駆けつけますんで。』

最後にそう伝えて、寮を後にする。
ここらの鳥等は、在学中から可愛がってきた
ので、きっと私の名前が出れば、飛んできて
くれるだろう。

「やはり、ハイスペックですねぇ、
スケルツォさんは。」

だから、学園長がそう言って、ほくそ笑ん
でいたなんて、知らないのである。

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とまとじゅうす - 続きが楽しみ〜! (2023年4月12日 17時) (レス) @page36 id: a1abbce39e (このIDを非表示/違反報告)
天城(プロフ) - ゆきなさん» ご閲覧ありがとうございます。そう、ケ〜くん先輩です。3年生とは在学時期が被ってる設定にしたかったのでこれからも積極的に絡んでいくと思います。どうぞお楽しみにしていて下さい。これからもどうぞご贔屓に。 (2020年6月10日 23時) (レス) id: 0c4c7a5c2b (このIDを非表示/違反報告)
天城(プロフ) - きんつばさん» ご閲覧ありがとうございます。長らく更新を休んでおり申し訳ございませんでした。貴方様のコメント、とてもいいカンフル剤になりました。御礼申し上げます。これからもどうぞご贔屓に。 (2020年6月10日 23時) (レス) id: 0c4c7a5c2b (このIDを非表示/違反報告)
きんつば - いつも更新楽しみにしています!次は誰との絡みかな?って毎度楽しみです!無理せず、ゆっくり更新頑張ってくださいね! (2020年6月7日 2時) (レス) id: d8a513aacb (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - ケー君先輩だぁ (2020年4月28日 12時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天城 | 作成日時:2020年3月29日 15時

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