【MHA】タツナミソウ【荼毘】 (ページ3)

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開花。ページ3

弔くんは「あっそ」と言った後は我関せずという態度をしていた。

トガちゃんに「今の髪は似合わないかな…？」と聞くと「白色もかぁいいですよ」と言ってくれたので嬉しくなって頬擦りしていると燈矢くんが来た。

「ぇ、と…荼毘くん、どうしたの？」
「お前、その髪と目どうしたんだよ」
「起きたらこうなってて私にもあんまり……」

トガちゃんを抱きしめたまま燈矢くんと話すと、弔くんに「“空より深く海より青い理由”どこに行ったんだよ」と突っ込まれた。

勿論スルーを決めた。
おい、と言う弔くんにかぶさるようにトガちゃんが声をあげる。

「Aちゃん」
「なぁにトガちゃん」
「苦しいので力いっぱい抱きしめるのは荼毘くんにやってください」

…ほう。と燈矢くんを見ると分かりやすく嫌な顔をされる。

「ねぇ。と…荼毘くん」

するりとトガちゃんを開放して燈矢くんに近づこうとしてトガちゃんに突っ込まれた。
「と荼毘くん？」
「なんでもないよ～☆」

アハハ～と乾いた笑い声をあげながらも燈矢くんにじりじりと近づいていく。

燈矢くんは俄然嫌そうに距離を開けようとする。

「じりじり寄ってくんじゃねぇ」
「じゃあじりじり逃げないでよ」
「気色わりぃんだよ」

好きな人からの罵倒は今の私のテンションだとご褒美に聞こえてしまう。

「褒めないで…♡」
「……」
「ねぇ無言で引かないで？」

燈矢くんはあからさまに「うわ……」と言う顔をしている。ドン引きである。

ドン引きしてる顔もいいな…なんて思ってしまうのはよほど私が重症なんだろう。

「おい変態」
「ﾝｸﾞｯ」

じりじりと燈矢くんを追い詰めようとしていると、弔くんに首根っこをつかまれた。

というか何、弔くんにも変態呼び浸透しちゃったの？嬉しくないよ？

「弔く、死んじゃう…」

そういうと弔くんはパッと手を放した。

「なぁお前と荼毘ってやっぱり「リーダー」……なんだよ荼毘」

燈矢くんは人差し指を立てて口元へ持って行く。シーってやってるのも良いな…。
なんて思いながらも弔くんの話の続きが気になった。

「…弔くん、さっきの続き、何？私と荼毘くんやっぱり付き合ってんじゃないのかって？その通りだよよくわかったね」
「さらっと嘘ついてんじゃねェ」
「いっっっったぁ？！？！」

容赦のない回し蹴りをくらった。ちくしょうお尻が四つに割れそうだ。

「はっｗ“ご褒美”なんだろ？」

その嘲笑する目をやめてくれと思いながら、「ふぁい…」と涙目で返事をした。