私が目指すもの Ⅱ (ページ16)

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繰り返しページ16

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tajima

Aの様子は誰が見たっておかしかった。
踊っていても心がこもってなくっていつもの姿じゃなかったは明らか。

あの時のように焦っていて周りが見えなくなってしまってる状態なはず。

目にはクマができてるのも見えてから夜に練習してるんだろうなとすぐに確信。
今日の夜Aが練習してる場所にタオルをもって向かった。

向かった時にはもう既に西くんが。

西くんが何回名前を呼んでも返事が返ってこない。
肩を叩いて呼ぶとAはその場で座ってしまった。
こんな姿を初めて見て戸惑ってる西くんのところに向かった。

田島｢A？大丈夫落ち着いてこっち見れる？｣

そう呼びかけるとAは俺の方を向いてくれたけどもうすでに泣いていた。
こうなる前に吐き出させるべきだったのに、と後悔してしまう。

田島｢なんでそんなに焦るの。｣

『だって、上手く出来なくて、っ、みんなの足引っ張ってるみたいで、私だけ遅れてる感じがして嫌で嫌で、』

いつもそう。勝手に多くの責任を感じて、こうなるまで誰にも相談しない。Aの悪いところ。

田島｢こうなる前にちゃんと話して？｣

『みんな、迷惑かもって、、』

田島｢迷惑なんかじゃないよ。みんなAの力になりたいんだよ。だから西くんも心配で来てくれてるんだよ？｣

西｢うん、俺らってそんなに頼りない？」

西くんだって気づいてきてくれた。そんな西くんを放っておくなんてしたくない。

西｢ゆっくりでいいから俺らを頼って。」

『ありがとう、ごめんなさい、』

西くんにそう言ってもらえて安心できたんだと思う。
だんだん、目がとろんとしてきたから｢寝ていいよ｣と言うと素直にAは俺の膝でリズム良く目を瞑った。

西｢Aはこういうことあった？｣

そう西くんに聞かれた。ここまで西くんが知ったんだからもう隠すことなんてできないし、A本人にも良くない。

だから西くんに昔のことを打ち明ける選択を選んだ。

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