私が目指すもの Ⅱ (ページ13)

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nishijima

今日もAちゃんは忙しい。

西｢ねえAこれってなに？｣

高塚｢Aちゃん〜、これどうやって使うの？？｣

平本｢いやもうわかんね〜姉さん〜！｣

後藤｢Aちゃんこんな感じでええんかな？？｣

みんな女装メイクしたことなんてないから頼れるのは女の子のAちゃんだけ。
僕らのところにも来て欲しいけどAちゃんバタバタしててなかなか大変そう。

『西くんそれはコンシーラーです』

『大夢ちゃんそれはね〜』

『健くんたちこれ使ったほうがいいかも！』

『おお！かわいい！』

忙しいのにしっかり返事してるAちゃんがかわいい。

小林｢あんまり動かないでください笑｣

尾崎｢てか真っ赤すぎんねんて笑ちょ！A！｣

『は〜い？？』

さっきまで西くんの所にいたAちゃんだけど、たくみんに呼ばれたらすぐに駆け付けてくれる。塗ったリップにちょっと驚いてた笑

『ただ塗っていいってもんじゃないの笑』

慣れた手つきでたくみんのリップを取って、自分のリップのいっぱい入ってるやつから何種類か持ってきて
そのリップを何回か自分の手で確かめてからたくみんの唇に、

『匠海くん変に動くと変なとこにつくんで』

尾崎｢分かってる！笑｣

綺麗な手でたくみんにリップを塗った。
それが羨ましく感じた。

西島｢いいな、｣

ポロッと口から本音が出たけどAちゃんには気づかれてない。
それに柾哉くんががっつりAちゃんを捕まえてるからなかなか僕から話しかけづらい、

みんなのAちゃんなのに…

『蓮〜ちゃん』

西島｢Aちゃん。｣

『そこの椅子に座って？』

なぜか僕を椅子に座らせるAちゃん。
マスクを取るよう指示されたから素直にマスクを取った。

『蓮ちゃんに似合う色はこれかな？』

西島｢え？僕も女装するんですか？｣

『違う笑蓮ちゃんがいいなって言ってたから似合うリップ塗ってあげようと思って笑』

僕の顔に綺麗な手が当たる。そのせいか無性にドキドキする。
真剣に塗ってくれてるけど口が空いててちょっと抜けてるみたいでかわいい。

『よし出来た！』

西島｢ありがとうございます。｣

『行こっか？』

西島｢手繋いで行きましょう。｣

『かわいいね蓮ちゃんは笑』

完璧で素敵なAちゃん。

『届かないわ笑』

でもたまに抜けてる。そんなAちゃんが僕の癒し。

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