アーサー到来

Let's 試食(毒味) ページ28

ティータイムにはいい時間
美味しそうな紅茶と美味しくあって欲しいスコーンがテーブルに並べられた

まずは安全な紅茶から...

カップを近づけるとダージリンの香りが鼻をくすぐる
なるほど、インスタントとはまるで違う

「じゃあいただくね」

英「どうぞ」

一口流し込み、味と風味を楽しむ
丁度良い渋味と甘味が口の中で広がった

「美味しい...!!」

英「そうか！良かった
これからその舌に紅茶の本当の味を叩き込んでやるからな？」

「じゃあアーサーには美味しい料理の味を叩き込んであげる」

ニヤリとした大英帝国様の顔が一瞬にして苦虫を噛んだような顔に変わった

こっちだって一々大英帝国なんかに負けていられない
なんたって今は最強の敵が目の前にあるのだから

「よし...い、いただきます」

私は美味しそうなそれを口にした

サクッ

英(ﾜｸﾜｸﾄﾞｷﾄﾞｷ

「うん...うん！」

英「そ、それは美味しいのか...？」

私は目を輝かせながらコクコクと頷いた
すごく美味しくできているのだ
食感も香りも味も
私の中ではパーフェクトだった

英「ほ、本当か!?
初めて言われた...」

アーサーは嬉しそうに口元を緩めた
そして自分もスコーンを口に運び、更に緩めた

英「よし、これで髭野郎をギャフンと言わせてやる!!」

「流石のフランシスでもこれは驚くでしょ」

ジャムやバターをつけながらそう笑った
するとアーサーがお前って...と何かを切り出した

英「アイツのことも名前で呼ぶんだな...」

「え？うん
日本も菊って言うし、後ギルちゃんとかトーニョとか...あ、アルとか」

英「ふぅん...」

アーサーは明らかにつまらないという顔で紅茶を啜った

え？これってさ...
いやぁ...
あーでもアーサーだからな...

少し顔を覗き込んで恐る恐るアーサーに問いかけた


「アーサー、妬いてるの？」

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