アーサー到来

台風 ページ24

「あ、提出明日だ...」

明日の準備をしていると英語のノートが出てきた

しまった...
アーサー先に寝ちゃったしな
まぁアーサーに基本は習ったから多分12時までにはできるはず

机に向かっていると
外では風がビュービューと吹き荒れ、
時々窓を叩いていく

その内窓が割れてしまうんじゃないかとビクビクしながら溜め息をついた

「はぁもぉなんでこんなときに台風くるかなぁ...」

そう呟いたとたんフッと電気が消えた

「え!?何、停電!?」

ガンッ

「ひっ!!」

再び風が窓を叩いていく
もう提出物どころではなかった
こんなことなら寝ておけばよかった
これじゃ明日は休みになるだろう

相変わらず外では風がやまない
そして私の恐れていたものがきてしまった

ドッカーン

「きゃあ!!」

まるで自分の真上に落ちたかのような大きな音と共に眩しいほど明るい光をまとった雷が落ちた

意外な弱点ではあるがこれだけはどうにもならない恐怖なのだ
しかも停電とのダブルなら尚更だった

「もぅ...やだ...」

気づけば私の目からは涙がつたっていた

「アーサー...」

無意識にそう呟く
すると、

英「A...?」

「アーサー？」

真っ暗で姿は見えないがあの優しい声に安心した

英「大丈夫か？」

アーサーが近づく
するとお互いの顔がうっすら見えてきた

英「もしかして、泣いてるのか？」

「ち、ちがっ ドカーン きゃっ!!」ｷﾞｭ

私は咄嗟にアーサーの腕に抱きついた
それをアーサーはほどくことなく優しく囁いた

英「寝るか」

私は黙って頷いた

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