#30「葛藤」 ページ30
zm side
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「…だから、私はこの国を、貴方を殺すのに躊躇ってしまった .. 。どうです？面白かったでしょう？うふふっ」
全てを語った彼女の目は、笑っていなかった。
それにどこか不気味さを感じる。
そんな事があったなんて…
まるで、幼い頃の俺と同じやないか。
殺し屋として生きてきて、軽蔑の視線を向けられながら過ごしてきた。
その環境が、彼女と遠くない存在だった。
「…じゃ、私の話は終わりです。迷惑かけてすみませんでしたね。それでは」
「待て、話はまだ終わっていない」
ぐい、と乱暴に袖を引っ張る。
「…何処へ行くつもりや」
「…さぁ、ね」
「アンタの事や、どうせ死のうなんて思ってんねんやろ」
「…」
図星だったようだ。
彼女はただ、じっと俺の言葉を待っている。
すると、後ろから声が聞こえてきた
「…A。お前は、その犯人とやらを殺さないのか？」
「馬鹿言わないで頂戴」
「貴様ｯ…」
ｶﾞﾀﾝ、とｵｽﾏﾝが立ち上がった。
きっと、この国のトップであるグル氏に否定の言葉を向けたからだろう。
ｵｽﾏﾝは相当頭にきているらしい
「立場をわかっているのか？」
「ええ、充分承知していますよ。何せ、帰れなくなったので殺しようがありません」
「ｵｽﾏﾝ、落ち着け。…帰るところならここにあるだろう」
「…は？」
「我々は、お前を、Aを我々国から解雇したつもりはないぞ？」
「…っ」
言葉に詰まっているようだ。
確かに、解雇していないが…
大丈夫なのだろうか？
…俺も、本当は別れは嫌だ。
いつだって別れはつらい。
悲しい。
どうしようもない気持ちが波のように押し寄せてくる。
「…その堅苦しい喋り方をやめて、もとのお前に戻ったらどうだ？なぁ、«ｵｯﾄﾞｱｲ»よ」
「…私はこの国に迷惑しかかけてないのですよ！？その人物を、殺さずに身内に置いておくなど…」
「…私は信じている」
「…っ！！」
息を、飲む音がした。
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アイク - ええやん( =＾ω＾) (2020年3月5日 10時) (
レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
*world*(プロフ) - wrwrdコミック買って久しぶりにありかどんの作品見たら色々神作量産してて嬉しさがやばい(語彙力)前垢ログイン出来なくなったか垢また作りやしたぞ (2018年2月18日 12時) (レス) id: ecbf161005 (このIDを非表示/違反報告)
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