#29「やがて私は」 ページ29
Aside
.
５年ほどたった頃。
私は例の研究者に呼び出された。
『やぁ、久しぶりだね。会って部屋を与えて以来じゃないかな？無事にやってる？』
『…ええ。なんとか。』
『そうかい、それは良かった。…そうそう、君、少し私の実験を手伝ってくれないかい？』
『…具体的には、何をするのですか？何の為に…？』
『うーん…君をもっと強くするために、ちょっと…ね？王様は君のコト気に入っているみたいだよ。最高戦力になることを期待している、ってね』
『…』
怪しかった。
数年前の日記通りだと、薬か何かを投与されるのでは。
そう思っていた。
＿結果、あの日記の通りの未来が訪れた。
『じっとしててね、発作は無いと思うけど…』
『…』
『あぁ、明日からはもっと強くなっているのかな、研究者として、実に楽しみだね』
『…早く、してください』
『焦らなくていいよ。…じゃ、投与するね』
何かの液体が入った注射器が、腕に当てられ、針が入ってきた。
刹那。
『…ｯ』
『…効力が強すぎたかなぁ、おーい？』
『…』
『…あらら、失敗？』
失敗。
私へのデメリットは殺.人意欲の向上と、それから＿
『…おや？目の色が、違うじゃないか。これは別の意味で成功しちゃった？』
オッドアイ＿＿＿
全ては、ここから始まった。
それからは大変だった。
幸い、今まで通りの強さのままだったが、時々人を殺したくなる衝動に駆られ、街の人々には怯えられ、人間としての本来の感情など薄れていた頃だった。
なので私は眼帯をするようになり、なるべく人に近付かないように生きてきたつもりだった。
私は、殺しの依頼さえあれば誰であろうと殺してしまうような子。
愛情なんて忘れてしまった、可哀想で惨めな薄情者。
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アイク - ええやん( =＾ω＾) (2020年3月5日 10時) (
レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
*world*(プロフ) - wrwrdコミック買って久しぶりにありかどんの作品見たら色々神作量産してて嬉しさがやばい(語彙力)前垢ログイン出来なくなったか垢また作りやしたぞ (2018年2月18日 12時) (レス) id: ecbf161005 (このIDを非表示/違反報告)
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