頼れる幼馴染(赤)

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女の子たちに「近づかないで」
と言われてから何日目か。
何回目かの呼び出しを食らった。
先輩たちは朝、挨拶をしただけでも呼び出す。
ちょっと、やり過ぎだと思うのは私だけ？

タイミングの悪いことに下校途中に捕まった。
　「何度も言ってるよね、近づくなって」
　「今日、は、挨拶、した、だけです、」
　「はっきり喋れないの？」
　『すみま、せ、ん、』
人見知りが邪魔する。
　「ねぇ、アンタ分かってる？
　 こっちはイライラしてんの」
　「ちょっと、教科書出して」
　『え？、』
　「出せよ」
カバンから適当に引っ張り出す。
　「ん、いい子だねぇ」
そう言いながら先輩は教科書のページを引きちぎった。
ビリビリっと音を立てて紙くずになっていく教科書。
　『ちょっ、』
　「アンタが悪いんだよ？いうこと聞かないから」
次々と破られていく。

いじめ、というやつに合ってしまった。
無残な姿になってしまった数学の教科書。
何とか拾い集めた紙をつなぎ合わせる。
　え「何やってんの」
　『な、何もやってないよぉ』
　え「何それ、教科書？ビリビリじゃん」
　『間違えてシュレッダーにかけちゃって、』
　え「そう」
　『何かあった？』
　え「特に何もない」
　『そっか、おやすみ』
　え「A、何があったの」
　『え？』
エイジ君が私のベッドに腰かける。
　え「絶対違うでしょ。何、誰？」
　『何でもないよ』
　え「ほんとの事言いなよ」
　『ほんとになんもないんだってば』
　え「嘘」
　『エイジ君しつこいなぁ、ほんとに何もないんだってば！』
　え「あっそ、じゃあいい」
　『、あ、、、』
　え「俺、お前が心配で聞いたんだけど
　 お前がそういうことならもういい。
　 知らない、もう心配してやんないから」
　『え、エイジく、、』

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