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秀さんに家を教えるわけにもいかず、近くで降ろしてもらった
あれ、電気ついてる…
『ただいま______ご、ごめんなさい;』
みなさんご想像の通りだろう…
ヒロ兄とは比べものにならない般若がそこにいました
「おかえり?どこにいってたのかな?血の匂いもするし____」
みなさまさようなら、私の命はここで______
ガバッ
零さんに抱きしめられた__
零さんはバカ、良かったと呟いた
零side
今日は登庁してデスクワークをしていた
最近組織で大きな仕事はなく、警察庁で仕事をするのが頻繁にあった
早く仕事が終わったので家に帰ろうとすると呼び止められた
「先ほど、埠頭で子供が誘拐されたと連絡があり警察が向かって行ったんですが…」
「それなら
「後処理をその近くでやっていたんですが、日和ちゃんの姿を見た気がするんですよね…」
「今日は普通に家にいると思ってたが…連絡してみるか…ありがとう風見。
僕はもう帰るぞ?何かあったら連絡してくれ」
「はい!失礼します」
Aちゃんに連絡をしてみたが電話に出ない…
事件に巻き込まれたか…。中身は高校生、身体は小学生だから無茶はしないと思っていたが…FBIだからするか…
ガチャ
ドアが開く音をしたのは深夜になってからだった
玄関に行くと腕に包帯を巻いたAちゃんがいた
表情から怒られると思っているのだろう
僕は、小さい体を抱きしめた
無事にここに帰ってきてくれた…
何があったか聞いても答えてくれないだろう…
抱きしめていたAちゃんを離す
『風呂入りな』
真っ赤な顔をしたAちゃんは洗面所へと向かって行った
風呂から上がったAちゃんの髪が濡れていたので僕の間に座らせて乾かす
「ありがとう、零さん」
ドライヤーを直しに洗面所へと向かって行った
持ち帰ってきた資料を読んでいると膝の上にAちゃんが座った
本を読んでいるらしい…
何を読んでいるのかと覗けば、ホームズの初版本だった
初版本読んでるのか!?
喉が渇き、飲み物に手を伸ばそうとすると、スースーと寝息が聞こえてきた
さっきからもたれてくるなぁとは思っていたが寝ていたのか…
『可愛いな…ほんと…』
寝室に運ぼうとしたが、”もう少しだけ”とAちゃんの体温を感じたのだった
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作者名:小日向そーご | 作成日時:2020年9月24日 20時