[番外編]Trick or Treat ページ31
「「「Trick or Treat!!」」」
『はいはい、可愛いお化けたちちょっと待ってな?すぐにお菓子を渡すから。』
元気な子供たちが仮装をし菓子よこせという時期になった10月。なんにも作れやしない俺はコンビニで買ってきた菓子をどうぞと渡して違う家へと行く彼らを見送る。あの食いしん坊の元太くんもいたから去年よりも少し多めにあげたのだが足りるだろうかと思いドアを閉める。
『…さて、ポアロにでも行くかね…』
財布と本を一応子供に話しかけられたとき用にバスケットにいくらか菓子を入れてポアロへと向かった。
「いらっしゃいませー!」
『あはは…ここもハロウィン1色って訳ね…』
中に入ると店員も仮装をしてお客に対応していた。
やはりこの店の中でも子供たちはTrick or Treat!と言っていたがバスケットに入っている菓子を渡せばきゃっきゃっと喜んで家族のいる席へと戻っていった。
「あっ、Aさん!Trick but Treatです!!」
『はぁ?Trick or Treatじゃないんですか?』
そう聞くとええ、Aさんだけ特別です。と返されてしまった。するとポアロに来ていた女性客らが一斉にざわついた。なに、なんか変な事言ったの?つかそもそもTrick but Treatの意味わかってないのだが。よくよくみてみると彼も仮装をしていたのを気づいた。
『へぇ、透は吸血鬼ですかぁ…案外似合ってますね。んで、Trick but Treatってどーゆー意味ですか?』
カウンターに座り注文はいつものと付け加えると、畏まりました。と言って伝票表に書き込んだ。
「吸血鬼の仮装が似合っててよかったです。流石にマントは邪魔なのでつけてませんけど。」
苦笑しながらサンドウィッチを作る彼、そんな姿でも様になるなと思いこのくそイケメンと小さく呟いた。何か言いましたかと問いかけられたがいんやなーんにもと返す。
「嗚呼、そうだ。意味を知りたいんでしたね。Trick but Treatの意味は…」
カウンター越しから身を乗り出して顔を俺の耳に近づけて
「あなたからお菓子をもらってもイタズラはする…という事ですよ。」
こんな風にね。耳から離れて俺の唇にキスをしニンマリと笑った彼に俺は顔を真っ赤にしてば、ばっかじゃねぇの!?と叫んでしまった。
嗚呼、人の目線が痛い。恥ずかしすぎて穴があったらそこに入って隠れたい。
手で顔を隠してると今日の夜楽しみにしてますねと言われてしまい、更に顔を赤くなったのは言わなくても分かるだろう_____
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紅月遼(プロフ) - フィズさん» 応援ありがとうございます。更新は遅いですが頑張って進めますので此からも宜しくお願いいたします。 (2017年4月13日 23時) (レス) id: 8f705f234b (このIDを非表示/違反報告)
フィズ - とっても面白いです。これからも応援しています。頑張ってください。 (2017年4月3日 13時) (レス) id: 7c8bb901a3 (このIDを非表示/違反報告)
紅月遼(プロフ) - 堕天使魔夜降臨さん» 更新がいつも遅くてすみません。別に書かないという訳では無いので安心してください。笑 ただこちらにも都合があるので気長に更新されるのを待ってくださると嬉しいです。 (2016年12月21日 20時) (レス) id: 8f705f234b (このIDを非表示/違反報告)
堕天使魔夜降臨(プロフ) - もう、かかないんですか? (2016年12月21日 20時) (レス) id: 481bf25f82 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使魔夜降臨(プロフ) - 続きが読みたい (2016年12月17日 11時) (レス) id: 315b75c551 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅月遼 | 作成日時:2016年6月28日 13時