ブルー・ストーン

夏祭り ページ16

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You Side









やっと学校も夏休みに突入して








瑞稀先輩とも遊んだり出来るかなあ、なんて淡い期待も持ちつつ









なんとなんと、地元の大きな夏祭りで









瑞稀先輩達が歌を披露するみたいで









休みでも学校に来て、練習に付き合っている









毎年大勢の人が来る大きな夏祭りだから、瑞稀先輩も気合いを入れて作詞作曲したみたいで









完成した曲は、夏の暑さを溶かすような、しっとりとした、瑞稀先輩の歌声にピッタリの曲









｢ 瑞稀の歌と歌詞だけは認めるけどそのブッサイクな顔やめてよ ｣








｢ サチ先輩ズバッと言い過ぎです(笑) ｣








瑞稀先輩が不機嫌になってしまった、あらら








｢ 俺は瑞稀の書く詞好きだよ〜？ ｣








｢ 別に涼に言われても嬉しくない ｣








｢ みずっくん恋愛したことないくせにあんないい恋愛ソング書けるなんてやっぱAちゃんのお陰で変わったな〜！ ｣









そう、夏祭りで披露することになったのは、夏を舞台にした恋愛ソング、男の子が女の子への想いを歌う、少し切ない感じの曲








あんなツンツンしてる瑞稀先輩が考えた歌詞とは思えないほど切ない曲で、もしかして本当に私のお陰…？なんて思ってしまうほど









｢ 別にA関係ないし ｣








｢ なんて言う割には、Aちゃんを見てる時の瑞稀すっごい優しい顔してるよ？！(笑) ｣








｢ えっ、｣









サチ先輩に言われて顔がみるみる赤くなる瑞稀先輩








｢ 瑞稀先輩、まさか図星ですか？ ｣








｢ ……だったら、なに ｣








｢ え…… ｣









音楽室に響き渡る私達をからかう騒がしい声と









何故か開き直って真剣な眼差しで私を見つめる瑞稀先輩、









今度は私の顔がみるみる熱くなっていく









音楽室には冷房がかかっているのに









｢ 夏祭り、一緒に行こ ｣









瑞稀先輩の一言で、もっともっと暑くなった気がした









やっぱり私の夏は、まだまだしつこいくらいに暑いみたい

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