第22話 ページ26
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「来いよ。瞬少女。」
此処が、君のヒーローアカデミアだ。
「……っ…、…」
こういうとき、大抵の人は涙を流すのだろう。
でも、私は違った。ただただ目の前の彼から伝えられた言葉を胸にひしと受け止めて、それと同時に、熱く、重たく、痛いほどに暴れているのを感じていた。こういうとき、なんと表現すればいいのだろう。少し気障だけど、心が泣いている、というのが1番近いのかな。
正直、怖かった。いくら諦めていたとはいえ、全くの希望が無いわけではなかったから。頭の片隅に、もしかしたら、という考えがあったのも事実。でも、そう考えれば考えるほど、その可能性が無くなっていく気がして、余計に怖かった。
でも、私は確かに受かったのだ。憧れの雄英に。
「だが、流石にお咎めなし、というのも示しがつかないものでね。
本来君は、入試1位通過。筆記は言わずもがな、実技の方では2位と圧倒的な差をつけての合格だ。しかし、多数の怪我人を出した君を、そのまま入試1位の生徒として出すのも出来ないものでね。」
…確かに、そんなことをすれば、マスコミに嗅ぎつけられるのも時間の問題だろう。きっとすぐにどこかから情報が漏れる。
…あと、あくまで仮説だけど、入学後の私のことも考えてくれたのかな。優しいんだな、雄英の先生たち。
「だから君には、”入試2位通過の生徒”として雄英に来てもらう。
実は実技試験では、ヴィランを倒すことによって得るポイントとは別に、”レスキューポイント”というものがあってね。その大幅な減点とさせてもらうよ。
そして最後に、絶対にこのことは口外しないこと。まあ君は、履歴書に書いてあった通り、根は真面目で明るい良い子のようだ。その心配は、しなくても大丈夫だね。
君の雄英での活躍を、期待しているよ」
口外しないなんて、当たり前だ。これから私をヒーローとして育ててくれる雄英に、そんなことできるわけが無い。
だから、とりあえず今は、心から言わなきゃ。
「…ありがとうございます…!!!!!」
私の”最高のヒーローになる為の物語”は、まだ始まったばかりだ。
《瞬A実技試験結果》
仮想ヴィラン総撃退数 54体
1Pヴィラン撃退数 19体 19P
2Pヴィラン撃退数 18体 36P
3Pヴィラン撃退数 17体 51P
レスキューポイント −30P
総得点 76P 入試２位通過
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海老(プロフ) - マリさん» ありがとうございます！明日でテストが終わるので、これからどんどん更新していこうと思います。楽しみにしていてくださると幸いです(*^^*) (2018年9月5日 0時) (
レス) id: d79671d04f (このIDを非表示/違反報告)
マリ(プロフ) - とても面白いです！今後の展開楽しみにしています！ (2018年9月4日 23時) (レス) id: 8381fae561 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海老 | 作成日時：2018年9月1日 20時
