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「えーと、轟君？だよね、私、同じクラスの瞬Aだよ！
どうしてお家の前で座ってるの？」
「…………」
その時の彼は、私のことなんて見えていないみたいで、何かを恨んでいるような目をしてた。当然私は、彼が一体何を恨んでいるのかも分からなかったし、だからといって彼を放っておくことも出来なかった。
でも、何度私が彼に声をかけても、彼は一向に私に気づく気配はなく。
困った私は彼に、
「っ……！」
猫騙しをしてみた。
案外それは効いたみたいで、私が鳴らした破裂音に、彼は目をぱちぱちさせて、何が起きたのか分からない、といったように目の前の私を見た。
「あ、よかった、上手くいった！
ごめんね驚かせて。でもこうでもしないと、轟君気付いてくれないと思ったから。
どうしたの？家の前で座り込んじゃって。親の人と喧嘩でもした？」
分かってるよ、皆が仰りたいことはよおく分かる、なんだこいつうぜえだよね、分かる分かる、マジ共感！！
今思えば、”親の人と喧嘩でもした？”なんて、いっちゃん言っちゃいけないことだって思うわ！
でも放っとけなかったの！一応私、将来の夢ヒーローだったし、その時テレビでオールマイトの特集見た後だったし！！
「……関係ねえだろ」
「関係ないっていったらそうだけど…、でもこんなとこに座ってて、放っとけっていう方が無理だよ。
ほら、もう2月だし寒いんだから、私のマフラー貸してあげる。風邪ひかれたら困るし」
「困るって、お前が困る事なんか無ぇだろ」
「困るよ。同じクラスだし、休まれたら心配するから」
それにもうすぐ席替えだから、一人欠けちゃったら出来ないでしょ？
冗談っぽくそう言ったら、彼は意味がわからない、という風にそっぽを向いた。
でも私のマフラーを巻く手を拒むことはなくて、あ、やっぱり寒かったんだ、と思って、思わず私は笑ってしまった。
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海老(プロフ) - マリさん» ありがとうございます！明日でテストが終わるので、これからどんどん更新していこうと思います。楽しみにしていてくださると幸いです(*^^*) (2018年9月5日 0時) (
レス) id: d79671d04f (このIDを非表示/違反報告)
マリ(プロフ) - とても面白いです！今後の展開楽しみにしています！ (2018年9月4日 23時) (レス) id: 8381fae561 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海老 | 作成日時：2018年9月1日 20時
