JUMP短編集2[hkin多]

☆ ページ16

伊野尾side



光｢...好き｣

慧｢...無理...だ｣

光｢え？｣



好きな人と同じ思いだったことは認識した



だけど、付き合うとなったら話は別


こんなイケメンと恋人になったら


慧｢...こんな、イケメンと なんて心臓持たない｣

光｢え？｣


この押し倒された状況にも頭が回らないのにもっと混乱させる一言を言われてもうパンク状態だ


慧｢...まって、｣

とりあえず俺の言ってることがわからなそうに落ち込んでるひかるを力ずくでよかして、頭を抱えて考える



慧｢...あれが、こうなってあぁなって、こうなった。でもこれは話が別で無理なものは無理なんだ｣

光｢...｣


でも冷静に考えたら


慧｢...好き｣

光｢へ？｣

慧｢ぁ｣



言ってしまった



光｢い、いのちゃん？なんて？｣

慧｢うぁーーー、！ちょ｣


思わず頭の中にでた2文字を声に出してしまった失態を頭を抱えて唸りをあげてると

腰に回る細い腕


光｢もっかいいって｣

慧｢///｣


体制的に耳元で囁かれる感じになってしまい、照れて言葉も出ない


光｢いのちゃん？｣

慧｢...だから、｣

光｢うん｣

慧｢無理だって｣



うん、無理だ

慧｢...心臓、止まるもん｣

光｢それはなんで？｣

慧｢......顔がいいから｣

光｢ふふ、｣


好きなんて言葉はもう言えなかった


光｢好き｣

慧｢...俺も｣


でも遠回しになら言える


光｢付き合って｣

慧｢...｣

光｢無理？｣

慧｢いいよ｣

光｢...やばい｣

慧｢ぅっ｣


腰に回った腕に力が込められて少し嘔吐く


慧｢力強い｣

光｢もっと強く抱きしめたい｣

慧｢そんなんしたら死ぬ｣

光｢心臓は死にそうだね｣


ひかるに言われて、これまでにないくらい心臓が仕事をしていることに気づいた



・



慧｢...｣

付き合い始めた日を思い出して、あの時のひかると同じように後ろから腰に腕を回す


光｢暑いよ(笑)｣

慧｢好き｣

光｢っ！ちょ、ちょっとまって！｣


あの時言えなかった2文字をちゃんと声に出してみたら一気に体が離れて目の前に大好きな顔が


慧｢聴き逃した？｣

光｢うん、もっかい｣

慧｢...ん｣

光｢っ、！｣


自分から初めてキスをして

慧｢好き｣


鼻が触れ合う距離で今度はハッキリと伝えた。


光｢好きすぎる｣

作者から→←☆

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す