お願い北くんこのことは黙ってて【稲荷崎】 (ページ9)

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8杯目ページ9

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ｶﾞﾁｬﾝｯ

あ、ちょうど私が買ったコーラで売り切れた

最後の1個だったのがラッキー

「うわ、売り切れかよ」

あ、もしかして買いたかった的な

見つかる前に退散しよ

「あれ、昨日の人」

『え？』

「北さんと話してた人っすよね？」

『あ、うん』

背たかっ

ちょっとはねた黒髪に、細い目…そういえば

『双子くん達と一緒にいた子か』

「あぁはいそうです。角名倫太郎って言います」

『角名くんね。じゃあ私はこれで』

角「いや待って下さいよ」

えぇ私なにかこの子にした？

今日がほとんど初対面なんだけど

角「北さんと仲良いんすか？」

『うーん、まぁ色々話すよね』

角「どんな話するんすか？」

『どんな話って…あぁ』

キャバクラの話をしてるなんて言えない

北くんに色々吹き込んでるのはお前かって言われちゃうからね

そうじゃなくても言えない

『まぁ色々』

角「なんすかそれ」

『ジャンルは問わないよ。北くんあぁ見えてノリいいしね』

角「へー」

『興味ないの？』

角「特には」

『じゃあなんで聞いたし』

ちょっとこの子分からないわ

笑い方とか胡散臭い感じする。誰かに似てるな

角「俺はあなたに興味があるんすよ」

『どういうこと？』

角「まぁ色々」

『なにそれ』

角「標準語同士仲良くしましょうよ先輩。コーラありがとうございます」

全く読めないな。北くんの後輩こわ

ってあれ？コーラが麦茶に変わってる

『ちょっと返してよ角名くん！』

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