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私達は人質。
だんだんと現実味が増してきたこの時間。
携帯も奪われた、退路もない。
「…なぁ、今のうち皆で逃げねぇ?」
そう、発言したのは意外にも里見だった。
『逃げるってどうやって?瓦礫で出られないじゃん。』
「窓からだよ!ほら、防災訓練とかで使うヤツあったろ。どこだっけあれ…。」
「あ!あれ?ちょ、どいてどいてどいて!」
ぱっとひらめいた兵頭は教室から避難用の梯子を見つけ出した。
これだ!と皆で窓を開けようとしたけど、
『ねぇ駄目だ開かない!』
「もしかしたらドアと同じで特殊な鍵が掛かってるのかも。」
焦る私たちに冷静に判断した逢沢。
「助けて!」
「先生!俺たちまだここにいるよ…!」
窓をドンドンと叩いたり、大声で先生達に叫んでみるけど届いてないみたい。
…っていうより、見えてない…?
【助けを呼ぼうとしても無駄だよ。その窓ガラスは、外からだと中の様子が見えないようになってる。】
教室には、ぶっきーの機械的な声が流れた。
思わず近くにいた花恋の腕を掴む。
「なんでウチらの事が…?」
「あ、あれ…」
そう指された先には、監視カメラがあった。
【君たちの事はよぉく見えてるよ。】
私達はぶっきーから逃げられないんだ。
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かぜすん(プロフ) - ソラさん» ううううソラさんの作品昨日夜中に読んでました(;_;)ドラマとは違う里見くんにトゥンクしてます…ソラさんの作品も楽しみにしています! (2019年2月26日 23時) (レス) id: e4de384fc3 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 里見くんの小説、楽しみに待っております! (2019年2月26日 15時) (レス) id: 06b27bfe9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かぜすん | 作成日時:2019年2月25日 23時