. ページ23
.
.
「ぶっきーはまだ作業中だ。盗聴の心配はないだろう。」
教室に戻った私達は甲斐軍団、その他と席を囲っていた。
「なんだよ、話って。」
「…中尾は多分死んでない。」
「どういうこと!?」
涼音が凄い勢いで食いつく。
「さっきAと2人で、美術準備室に行ったんだ。」
「中尾がいたのか?」
石倉は私と里見を交互に見る。
『ううん、姿は見えなかった。
でもね、部屋の中が少しだけ見えた。
全く同じパンの食べかけが2袋もあった。』
「いやでもそれだけで生存確定は無理があんだろ!」
石倉にすぐさま否定される。
…なんで涼音がいるのにそんな否定的に言うかな。
「あと遺体の匂いが全くしなかった!
普通なら多少の異臭が漂うはずだ。」
考えるだけで少し、吐き気がしそうな話だ。
「それだって、遺体を別の場所に隠したり、
バラバラにして。トイレに流したとか!」
本当に石倉は馬鹿だな。
「…ねぇ!なんでそんなネガティブに捉えるわけ?
本当に生きてるかもしれないじゃん!!」
『そうだよ、あのパンの袋はぶっきー1人で開けたって考えにくいし、中尾が生きてる可能性は高いよ。…大丈夫、中尾は生きてるよ。』
隣にいる涼音の背中を優しく撫でる。
ありがとうって小さく微笑んでくれた。
「けど…、生きてたとして、なんで殺したふりなんかすんの?」
「…俺らに恐怖心植え付けるためだろ。」
甲斐がそう言い放つ。
確かに、人ゴロしに刃向かうやつなんてきっといない。
「…でも先生には爆弾がある。」
「問題はそこ!リモコンさえ奪えれば逃げれんだけどな…」
「だったら俺が奪ってやる…。」
なんだろう、甲斐がとても怖く見えた。
.
.
474人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かぜすん(プロフ) - ソラさん» ううううソラさんの作品昨日夜中に読んでました(;_;)ドラマとは違う里見くんにトゥンクしてます…ソラさんの作品も楽しみにしています! (2019年2月26日 23時) (レス) id: e4de384fc3 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 里見くんの小説、楽しみに待っております! (2019年2月26日 15時) (レス) id: 06b27bfe9b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:かぜすん | 作成日時:2019年2月25日 23時