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私を加えた七魔牙アジト捜索隊は月明かりに照らされた暗く静かな廊下を歩き始めた。
人にバレないよう慎重に…
今更な感じもあるけど。

というか、こんなところ歩いてアジトなんて見つかるのかな。


「そういえばさ、」


しんとした空気の中、言葉を発したのはマッシュ君だった。


「Aちゃん、制服じゃないよね。」
「確かに、さっきは暗くてよく見えなかったけど…」
「み、ミニスカ…グゥッ!!!」


1人やべぇ奴いるぞおい。
そういえば忘れてた…くっそこっちも説明めんどくせぇな。



『…制服今洗ってて、ぱっと着れるものこれしか無かったんだ〜あはは…』


少々苦しい様な感じもするが、服はまあいい。
皆が見ても高専の制服だなんて分からないし。

ただ呪具が見つかったらとてつもなく面倒臭い事になるので話を逸らしたいものだ。


「校内で制服以外の服を着ているのがバレたらヤバいんじゃないか?」
『この状況がバレたら一番ヤバイですけどね。』


服より出歩いてる方が罪重いだろ!!


「でも…いつもの制服よりその服装の方がなんかしっくりくるんだよね、Aちゃん。何でだろ?」
「確かになー。初めて着たとこ見る服なのにな。」
『…そう、かな。』






その言葉は私の中に深く残った。

お前はこの学校の生徒ではなく別世界の人間なのだと直接言われている様な感じがして。
事実なんだけど、それでも痛かった。
どうしても痛みが残った。


この制服は私を呪術師だと定義づけてくれる物で。
ならば今の私はどっちなんだろうか。







帰りたい。
これは本心だっただろうか。









「あっ…おい、あれ。」


しばらく歩いていると、ドット君が何かを見つけたようだった。
指を指す方向を見ると、アドラのローブを着た金髪の女の子…レモンちゃんが歩いている姿を捉えた。


「レモンちゃんじゃん、後ろ姿もか〜いいなぁ…」
『鼻血、鼻血…』


ドット君は鼻血を垂らしながらレモンちゃんをガン見している。
もうこれは重症だ…
ていうか、何でこんな時間にレモンちゃんが…?


「お〜い!レモンちゃ、」
「待て。様子がおかしい。」


爽やかな笑顔でレモンちゃんに駆け寄ろうとしたドット君だったが、名前を呼びきる前にランス君の手によってそれは阻まれた。

正直、これはランス君が正しい。
こんなところにいるのも不自然極まりない。

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夜野(プロフ) - アリガトウ!!!!!さん» コメントありがとうございます嬉しいですー!!思い付きで書きましたが楽しんで頂けると幸いです! (4月6日 22時) (レス) id: 69963d8916 (このIDを非表示/違反報告)
アリガトウ!!!!! - コレ、見たかったヤツだぁ〜♪呪術とマッシュルのコンビ探してたんだよねぇ〜!あざす! (4月3日 17時) (レス) @page17 id: 77321a7683 (このIDを非表示/違反報告)
夜野(プロフ) - あやなみ。さん» コメントありがとうございます!更新頻度あげられるよう頑張りたいです🫡 (3月25日 21時) (レス) id: 69963d8916 (このIDを非表示/違反報告)
あやなみ。(プロフ) - 夜野さん» 続編おめでとうです!これからも頑張ってください! (3月25日 8時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
夜野(プロフ) - ちはねこさん» コメントありがとうございます!ちはねこさんの期待に応えられたなら幸いです🥹これからも皆様に楽しんでいただけるよう頑張ります!! (3月22日 0時) (レス) id: 69963d8916 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜野 | 作成日時:2024年3月20日 23時

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