呪術師なんで魔法は使えません 2

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｢キノコ頭。｣


バンダナ君はさっきの雰囲気と打って変わって、マッシュ君に声をかけた。


｢その…さっきはめんどくせぇ事に巻き込んで、悪かった。｣
｢…ありがとな。｣


あのバンダナ君にありがとうの言葉を言わせるなんて…
ほんと何があったんだってばよ。


｢…らしくな。｣


何かが切れた音がした…
まずいこれは。


｢だぁ〜っ！！うるせぇ殺すぞマジで！｣
｢今めちゃくちゃ恥ずかしい思いで言葉振り絞ったんだぞ俺はぁ！！ふざけんなオラァ！！｣


バンダナ君の情緒でしたか…これはマッシュ君が全般的に悪い。
うん。


｢別に、ふざけてませんけど。｣
｢殺す！｣


仲、良さそうだね。よかった。









｢狙われたな、マッシュ。｣


少し離席していたランス君が戻って来て、真剣な面持ちで話しだした。


｢さっき小耳に挟んだんだが…レアンの奴らがアドラを中心に、コイン狩りをしているらしい。｣
｢あのシルバって2年も、それ目的でお前に絡んだんだろう。｣

｢レアン…｣

｢レアン寮は、貴族関係出身の奴らで構成されている。いわば高潔主義。血筋を重んじる。｣


呪術界の御三家みたいな人達がいっぱいいるってことか…
うわぁ。


｢俺らみたいな何処ぞの馬の骨ともしれない奴らは是が非でも魔法局に入れたくないんだろう。｣


その言葉で、私達にも緊張が走る。


｢そろそろ始まるかもしれないな。レアンの中枢を担う七魔牙(マギア･ルプス)とのコイン争奪戦がな。｣


レアンにはそういう組織が存在するのか…位を重視する姿勢が見え見えだな。


｢七魔牙(マギア･ルプス)…｣
｢僕も12歳くらいの時、そういう設定考えてた。｣
｢…そうか。｣


あまり事の重大さが分かっていないマッシュ君は通常運転だけど…
その情報、今は要らなかったかな…



すると突然に、マッシュ君のズボンのポケットの中が光り出した。
マッシュ君が中から取り出すと、コインから猛烈な光が発せられた。
ま、眩し…


｢眉ピアスで一枚。でっかいサソリで2枚貰ったから…銀5枚でついにコインが金に…｣


凄い、早くも金コインなんて。
…それより光が強烈すぎてさっきからマッシュ君の顔がチラチラと…


｢ダヒャヒャヒャヒャ！光で顔が〜、ヒャァｯ｣
｢目がぁーー！！！｣


煽ったバンダナ君は無事報復を受けました。
ラピュタかよ。

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