TOP5になりましょうや的な？Ⅲ (ページ6)

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行方　gt.side ページ6

ガ「＿＿＿って感じ、かな」
　「……」

…Aは俺の話を変に相槌を打つでもなく、ずっと黙って聞いてくれた。
その顔はなんとも言えぬ表情で。
寂しそうな目をしている。

ガ「…この歳でいうのもアレだけど、トラウマ、なのかな」
　「…そんなの誰でもトラウマになる」

Aは震えて言う。

　「話聞いてただけでも、辛かった」

俯いて拳を握り締め、唇を噛んでいる。

ガ「ご、ごめん。脅かすようなつもりじゃなかった」
　「…ううん。話してくれてありがとうガッチさん」

顔を上げて見せた顔はなんとも辛そうな笑顔。
引き攣ってる。

ガ「……あの後、なんとか落ち着いてみんなに連絡出来たけど、もっと早くしてれば良かった」
　「…いや、そんな状況で連絡出来た方がむしろ凄い。ありがとう」

お礼、お礼を言ってくれてる…。
本来なら責められるべきことを。
優しいよ本当に…。

ガ「ありがとう、肯定してくれて」
　「任しといて世界のイエスマンとはAさんの事だから」
ガ「ふ…wならコーヒー買ってきて」
　「任しとかんね！」

はは…売店に入って行った。
Aはムードメーカーだね。
あの子がいなかったら今頃俺精神病んでたよ。
………？なんかあったかいな。
恋みたい。
はは、冗談。
…冗談。

キ「＿＿ガッチさん？」

ガ「＿あ」

気づけばキヨが水とコンビニ袋を持って立っている。

キ「ボーッとしてんね。大丈夫？」
ガ「…ああ、ちょっと気分がさ」
キ「マジ？」
ガ「うん、でももう平気。気にしないでいいよ」
キ「そか。はい、水」
ガ「ありがとう」

水を受け取り、キャップを開けて飲む。
ふぅーー生き返る。

レ「あ、ガッチさん」
ガ「ん…あ、レトさん。どしたの？」
レ「いや、水あるんやな」
ガ「え？うん」
レ「さっきレジでAがガッチさんにってコーヒー買いに行っとったで」
ガ「ああ…うん、行かせた」
キ「え？それ飲むの？」
ガ「飲まないよ」
レキ「え？」

はは、すっごい変な顔してるね二人とも。

レ「え、じゃあどうするつ…」
　「ガッチさ〜んコーヒー買ってきたよ〜ん」
キ「あ」
レ「…」
　「え、なに」
キ「や、その…」
　「何さそんな顔し…あら？ガッチさん水あんじゃん」
ガ「うん」

俺は満面の笑みで言う。
二人は引いてる？なんでだろ。

　「あれ、ならこのコーヒーの行方は？」
ガ「ど〜こだ」

俺はAに笑いかける。
するとAは察したように目を見開く。

　「あ〜！なる！オケ！」

あ、行っちゃった。