TOP5になりましょうや的な？Ⅲ (ページ5)

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ガ「頼む、死なないでっ…」

歩道に抱えて行き、なんとか寝かせる。
その間に息がだんだん細くなっていく。

ガ「うっし、うっしー！息して！だめだ、死ぬなよ！」

必死に叫び、体を揺する。
が、息が細くなっていくばかりで、顔も青ざめていく。
本格的にヤバくなってきた。
心臓のあたりに耳を当て、心拍を聞く。
大丈夫、鼓動はある。
ただ息をしてくれない。
腕の中で段々と死に近づいていく彼を見て、俺はとても怖くなる。

死ぬんじゃないか＿＿＿と。

ガ「っ、死なせないからな！」

俺は息が止まり始めたうっしーに叫ぶ。
止まってしまった。
こうなればもう俺がするしかない。
人工呼吸なんてやり方ちゃんと覚えてないけど、授業中の話くらい聞いてた。
確か、鼻つまんで口を大きく開けて口で相手の口を覆い、息をゆっくりと１．５～２秒かけて２回吹き込むんだよな。
その後は５秒に1回の速さで繰り返す。

ガ「っく…！やるしかないわな！」

野郎と口合わせる日が来るとはな…。
仲間助かるならやるに決まってる！

ガ「っん、あ」

口で覆って…鼻つまんで、

ガ「フーッ」

二秒かけて吹き込む。
あと繰り返す。

兎に角、救急車が来るまで続けよう。
なんとかそこからうっしーが回復するしか道はない。

それから五分ほど。
うっしーが細くだが呼吸を吹き返してくれた。
これでなんとかなる。
また止血のために傷を押さえる。
やはり血は流れ続けている。

ガ「っく…止まってくれよ…っ」

押さえている手に生ぬるい血がベッタリと付く。

俺はその血に染まった手がなんとも言えない、

＿＿＿恐怖に感じた。

ガ「＿＿ッヒュ」

声にならない声があがり、体が強張る。
なんだ、体が寒い。
ただひたすら、怖い。

ガ「っう、うっし、う、うう、うぁ」

声が震え、腰が抜ける。
怖い。怖い。怖い。
なんだこの気持ち。
ぬるりと体を漂う嫌悪感。
手に付いた血がこの世のもの全ての闇にさえ感じる。

ガ「あ、ああああ、ああああああっ」

震えが止まらない。
今すぐこの場から逃げたい。

ガ「だ、だめだ、離れるな俺、うっしーを、放っておけるか」

反応は危険信号の警鐘を最大音量で鳴らしているが、理性はそうはさせない。
仲間が死にかけてる。
放っておけば死ぬ。
俺しか彼を安心させてやれないんだ。

ガ「う、うっしー、生きて帰すから」

それから数分。救急車が到着した。
それから俺は何を言ってなにをしたのか、覚えていない。

ただ、ずっと泣いていた。