TOP5になりましょうや的な？Ⅲ (ページ3)

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トラウマ　gt.side ページ3

「ガッチさん！！」

ガ「は＿＿＿っ、はぁっ」

A…？
息が、苦しい。
喉が閉まって肺がどんどん縮まっていく感覚がした。
閉塞感、暗い。
辛くて苦しい。
嫌悪と憎悪が煮詰まった飲み物でも飲んだような気分。

　「だ、大丈夫！？随分苦しそうだけど…」

ああ、Aが呼んでくれなかったらどうにかなりそうだった。
危なかった。

ガ「だ、だいじょうぶ」

酷い声。
震えて霞んでる。
大丈夫な訳がない声だ。

　「ガッチさん、肩かすからベンチ行くよ」
ガ「え」

断る間もなくAは俺の左腕を肩に回し、右手で俺の脇腹を抱えて体重を全部取っ払ってくれた。

　「レトさんキヨー、ちょっと外いるから買ってて。ガッチさんとお喋りしてる」
レ「んー」
キ「はーい」

なんでお喋りなんて言うんだ…。
俺が体調悪いからわざわざ運んでもらうのに。

ガ「なん、で」
　「はいはい喋らない。大人は賢い判断ができる生き物でしょ」

そう言ってスタスタとベンチの方へ俺を担いでくれる。
…なんだか安心するな、Aは。

　「ぃよっこいしょっと…。さて、ガッチさん。なにがあったん？」

ベンチに俺を座らせ、Aは俺の膝に手を置いてこっちを覗き込んでくる。

ガ「……その、思い出しちゃっただけだよ。この前の事」
　「この前？」
ガ「そ、うっしーが目の前で轢かれちゃった時のこと」
　「…そか」
ガ「その時、」

＿＿あの時、俺は何もできなかった。
男の子の親御さんと横断歩道の前で立ち話して、男の子から目を離してた。

ガ「あ〜成程。イヤイヤな時ありますよね」
父「どうしても優しく諭してあげられなくて…」
母「私たちが怒っても意味がないのは分かるんです…」
ガ「そういう時は…」

その時、男の子の方をふと見た。
でも、目の前にはいなくて、
渡った先のうっしーの方に走ってた。
信号は青だし、大丈夫って、思った。

でも、横から突っ込んでくるトラックが見えた。
俺は叫ぶ事しかできなくて。

ガ「危な＿＿＿＿＿!」

その声が届く頃にはうっしーは走り出してた。
手に持ってた物全部落として。
男の子がそれを見て立ち止まって、うっしーはそのまま突き飛ばした。

男「わっ！！！」

俺も走って男の子の方に向かってたけど、もう遅かった。
突き飛ばされた男の子を受け止めて、目を前に向けたときには、

ドンッッ！！

何が起こったのかが鮮明にわかった。
うっしーが轢かれてる。
瞬間がスローに見えた。
ただ仲間が目の前で吹き飛ぶ。

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