俺に出来ること uszw.side ページ10
さっきのあのAの挙動明らかに違ったよな…。
なんか俺避けられたりしてんのかな？
ガ「どうしたのうっしー？俺といたら不満？」
牛「な訳無いでしょ」
今俺とガッチさんはスタバでまったりした後、家路についている。
いつもの見なれた風景、いつ見ても馴染まない無機質な道路と横断歩道。
ガ「最近この辺車通りおおいね？」
牛「あーなんかもうひとつの大通りが工事中だからそこ通ってた車もこっちの道使ってんだってさ」
ガ「へぇ〜、なんかやけにトラックとか多いと思ったら向こうの道路が封鎖されてるからか」
牛「俺的にはちょっと怖いからやめてほしいんだけどね」
んな事を言っていると、小さな子どもが俺の足元を駆け抜けていく。
牛「うお、あぶね」
ガ「お、あれは子供かな？親御さんはどうしたんだろう」
牛「さあ…あんなに走ったら事故るな…」
そんな事を冗談めいて言ってみたが、本当に危なそうだ。
牛「…あれ大丈夫か？」
ガ「ちょっと不安だね、あの男の子」
明らかにあの男の子、挙動がおかしい。
迷子にでもなったのかってくらいアタフタしてる。
いや、多分迷子だなあれ。
牛「声かけてみる？」
ガ「だね」
俺とガッチさんはその男の子の近くに歩いて行き、声を優しくかける。
牛「えっと…君大丈夫？」
ガ「お父さんとかお母さんは？」
相手を困らせないよう少し声色をいつもより落ち着かせる。
しかし、それがかえって怖がらせてしまったのか男の子は肩をビクリと震わせ振り返る。
男「ひ、ぼ、ボクは別に困ってない…」
牛「そんな事言ったって君だいぶ困ってる様に見えるよ」
ガ「迷子なら近くの交番まで案内してあげるよ？」
出来る限り安心できるように落ち着いた声とオーラで声をかける。
男「ぼっ、ボクは大丈夫だから！それに知らない人に着いて行っちゃ駄目ってママもパパも言ってたよ！」
牛「それはママもパパもしっかり教育するタイプで安心したよ、でも交番まで連れてくだけだし大丈夫だよ」
ガ「うんうん、おじさん達がちゃんと責任もって君を案内するから大丈夫だよ」
男「ほ、ほんとう？」
おじさんという言葉が胸に突き刺さりつつもうんうんと精一杯頷く。
男「じ、じゃあお願いします！」
ガ「礼儀正しい子だねぇ、日本の未来が明るい」
牛「規模がでけえな」
ガ「俺の子供もこんな子に育てたいね」
牛「ガッチさんが頑張って育てれば大丈夫でしょ」
2人で男の子の手を引き、近くの交番へ向かう。
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作者名：Yとさん。 | 作成日時：2022年11月14日 22時
