曖昧模糊 ページ28
牛「へぇ……Aがわざわざケーキのチョコのヤツ手作りしたの？」
「そうなんだよ、スゲェだろ」
牛「スゲェというか大変そうって気持ちが勝つ」
「で、わざわざひなっちの形にまでしてやったって訳よ」
牛「ほんとに凄いなそれは」
まぁ自分たちは只今お散歩をしながら思い出話に花を咲かせているところです。
牛「そんで、腹いっぱいになるまで食った後はどうしたの？」
「…あー、そうだなぁ。そのままリビングに大の字になって……えーと」
これ以上は…話すと長くなるな。
「まぁそこらで締めたかな」
牛「楽しそうだなぁ〜スマブラしてケーキ食って…」
「楽しかったよ、陽気な仲間たちもいて」
牛「でもやっぱり、その場にもAって人はいないんだね」
「だねぇ」
牛「……なぁA？」
「うん？」
うっしーの顔を貼り付けた佐々木さんは少し楽しそうな声色でとんでもない地雷を160km/hの豪速球で投げてきた。
牛「俺、Aに会ってみたい」
「……ん？」
あまりの地雷に自分は車椅子を押す足を止めてしまう。
満面の笑みすぎるよ顔。
牛「…あ、マズかった？」
「あ、いや。別に」
牛「……俺、なんかAって人に会えたらなんか分かりそうなんだよね」
「分かりそう…かぁ」
牛「どんな人かとか、教えてくんない？」
……非常にまずいな。
まさかのAにAのことを聞くとは。
思い出せアホ、Aは目の前にいるワシじゃよ。
「…えっとねぇ、Aってのは実況者でぇ」
牛「うん…」
「普段は全く人と交流しない癖してTOP4の皆さんとはコラボまがいのことしてて…」
そんで…そんで、
「Aは…A…は………」
牛「Aは……？」
「世界一。アンタが好きだよ」
牛「俺の事が……？」
……はっ、いかん、変な事を口走った。
「いや、憶測だけどね」
牛「牛沢を世界一好いてくれてるんだな…」
「た、多分よ？確証は無いしそこまでかもしれ…」
ま、まずいな。こんな事牛に言うつもりなんて…
牛「……俺も、きっとAの事が好きだから、そう聞けて嬉しい」
「…え」
まさかの言葉に思わず声を漏らす。
「好き…なのか、佐々木さんはAが」
牛「好き、ってのはほんとに感覚的なもの何だけど、なんかやっぱり心のどこかでAってヤツが大きな存在ってのは分かるんだ」
「大きな存在、ね」
大きな存在ってのは…どういう意味なんかね。
自分には…わからん。
Aには………わからないよ、牛沢さん。
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作者名：Yとさん。 | 作成日時：2022年11月14日 22時
