外 ページ17
プラネタリウムに行かないかと言われ、私はサンズさんに手を引かれ外へ連れ出された。
夜の紅葉が電灯に照らされ、美しく輝いている。
とても綺麗だ…都心に住んでる私には、滅多に味わえない美しい光景…。
……サンズさんに手を引かれ暫く歩き続けているうちに、どんどん家の数も電灯の数も少なくなり、とうとう私達は薄暗い林道の中を進み始める。
『あの、サンズさん。貴方が言ってたプラネタリウムってこの先にあるんですか?』
「ん、まぁ良いからついてこいって」
ちらりと私に振り返り笑みを浮かべた彼は、そのまま私の手を引き続ける。
……本当にこの先にプラネタリウムがあるのかなぁ。
薄暗い林の中を道なりに進んでいくと、私達は少し開けた場所に出た。
…あ、ここ、丘の上だ。
今まで私達が進んできた道は緩やかな坂だったのだろう、全然丘を登っている事に気が付かなかった。
ふと、何気なく右を見る。
『…わぁ』
…もしかして、これがサンズさんが言ってた【プラネタリウム】なのかな。
丘の麓には、先程まで私達がいた町や、私が住んでいる都心のビルの明かりが広がっていて、まるで満点の星々を見下ろしているかのような絶景だった。
『すごい、すごく綺麗です…! もしかしてこれを私に見せたかったんですか?』
「あー、まぁそれもあるんだけど…本番はここからって感じかな」
『…本番?』
彼の言葉を疑問に思い首を傾げる私に、彼は向き直って両手を差し出してくる。
「なぁ、A。ちょっと俺の両手を握ってくれないか?」
『両手を? …はい、こんな感じですか?』
ぎゅ、彼の小さな両手を少し腰を曲げて両手で掴む。
すると彼は…なんだろう、少しばかり意地悪な笑みを浮かべて…。
「ん、じゃあ少し歯を食いしばって…何があっても絶対手を離すなよ?」
『へ?』
彼の左目が青と黄に明滅する。
それと同時に私の視界も黒く明滅して…。
─パッ
『………………っはぁッ!??!?!』
気が付けば私達は暗闇に放り出されていた。
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春朧 - 素晴らしい作品をありがとうございます!!この作品を見つけてから何回も見返して楽しんでます!!これからも応援してます (2022年8月16日 11時) (レス) id: 27ed0134a4 (このIDを非表示/違反報告)
名無し56929号(プロフ) - この作品に出会ってはじめから一気読みしました…一番好きな小説ですありがとうございます… (2022年6月16日 12時) (レス) @page23 id: bb65216783 (このIDを非表示/違反報告)
くろほたる(プロフ) - お陰様で新たな扉が破かれました。お話開く度一喜一憂してしまいます。sansの原作っぽさを再現しつつ違和感皆無に仕上げるの感動しました…!おじさん(主人公)かわカッコでsansもカッコかわなの凄く微笑ましいです悶えます…!!長文失礼しました。おかえりなさい…!! (2022年5月29日 23時) (レス) id: c41e537264 (このIDを非表示/違反報告)
夢川(プロフ) - 黒曜楼乱さん» ただいまですー☺️ (2022年5月17日 23時) (レス) id: f5c230c4ae (このIDを非表示/違反報告)
夢川(プロフ) - モブくんさん» えへへ、遅くなってすみません☺️ (2022年5月17日 23時) (レス) id: f5c230c4ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夢川 | 作者ホームページ:http://ulog.u.nosv.org/item/da3d119d46aa3a420b503d00d3fa8e22/1637423635...
作成日時:2021年11月29日 14時