室町ラブロマンス (ページ28)

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その2人は面倒くさいページ28

「尽く面倒くさい奴らだな…」

潮江先輩はため息を吐いた。

その様子を、兵助、雷蔵、八左ヱ門がなんのこっちゃという顔で見ていて、立花先輩を除いた他の6年生も、そんな顔をしている。

先輩方は実習から帰って来たばかりで、食堂に訪れると同時に、あの異様な空気を感じ取って声を掛けてきた次第だ。

そして、冒頭の言葉。

面倒くさい奴ら。

それは自分でも思う。

私の方が解決したと思えば、今度は三郎だ。

やっと、まともに話せると思ったのに。
振り出しに戻ってしまった。

「これは、恐らくあれだな。文次郎」

「あぁ、多分あれだな。仙蔵」

2人だけにしか意味の通らない言葉に、流石に気になったのか、とうとう七松先輩が声を掛けた。

「あれって何なのだ？そもそも、お前達は何を知っているんだ？」

「小平太。俺たちはたまごとはいえ忍者だぞ？教えるわけがないだろう」

「それに、お前が知って良いような事ではない」

潮江先輩の言葉に、更に立花先輩が付け加えると、七松先輩は黙った。

『つまり、細かい事は気にするなってやつですよ、七松先輩』

続いて私が言葉を紡ぐと、七松先輩は一瞬目を見開いたが、それもそうだな！と直ぐに元気に笑った。

そして、ベストタイミングと言うか、なんと言うか。
廊下から元気な足音が聞こえてくる。

「一年は組です！何かお手伝いできることはありませんか？！」

みんなの先頭を走り、元気よく声を出したのは、学級委員長の庄左ヱ門だった。

それに続いて他のは組の子達がこんにちはー！とこれまた元気よく声を上げる。

「庄左ヱ門は学級委員長委員会が動いてるから、そっちの方に。

他のみんなは、各々の委員長の指示に従ってね」

雷蔵の指示で、は組はそれぞれ散っていく。

漸く、それっぽくなってきた。

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